本日、某展示会で「スマイルセラピー」なるものの存在を知る。公式ホームページを開くと、そこ（「MAC式スマイルセラピーとは」）には目の眩むほどの効用が書かれていた。
NK細胞を活性化しがんの増殖を抑制するわ、血糖値を降下させるわ、高血圧対策なるわ、ボケ防止になるわ、鎮痛効果もあるわ、シワ・しみ・たるみを防止するわ、ダイエット効果があるわ、美肌効果もあるわ、血液循環・リンパの流れを促進するわ、顔面矯正になるわ、短気・わがままがなおるわ、ストレス・うつ病対策になるわ、いじめも校内暴力も解決するわ、積極人間になれるわ、右脳は活性化するわ、リラックス効果もあるわ、接客マナーの改善で売り上げアップの集客アップの万引き対策のクレーム対策の、人に好かれて異性にもてて、会社としてはモチベーションアップであいさつができて報連相ができて遅刻・欠勤が減って社内が活性化だ――っ！！
「ほんの一例ではございますが、このような効果が期待されます。」
これでほんの一例かよ！！ まあ笑門来福、笑っていれば気分がよくなるというのは異存が無いし、健康にいいってのもそうかもしれません。でもなあ、セラピーってことはお金取って笑い方を教える、というわけで。「各コースのご案内」はこんな感じ。
スマイル理論の講義から始まって、準備運動だ表情筋トレーニングだ、スマイルをトレーニングしたら次は真顔のトレーニングだ、スマイルの長所・短所を徹底分析すれば、ロールプレイまでやるぞ！！
……って、たかだか「笑い方」でこんなにやることあるのかよ。トレーニングの様子を傍目で見ていたら、あまりのバカバカしさに、つい笑ってしまうのではなかろうか。
「ククッ、あはははは！」「おぉ〜、お連れさんはご器用じゃ！」
などと落語の「あくび指南」を連想してしまうセラピーである。
