赤マルジャンプ06年冬

武装錬金ピリオド」
正直、昨年夏の「ファイナル」を読んだ時には「確かに終わってないけど……もう一話分なんて描くことあるのか?」と思ってました。つーか「こういう漫画ってのは週1回約20ページで供給されるから面白いんじゃないか?」とも思ってました。
ごめんなさい。和月伸宏を見くびりすぎてました。単行本派のためにあえてストーリーにはふれませんが、「ピリオド」もちゃんと面白いです。これまでの伏線がほとんど全て消化されてます(ほったらかしなのは斗貴子さんの過去話に出てきた”西山君”くらい)。週刊連載時には謎のままだった数々の設定が、ほとんど全て使われてます(残った謎は毒島の素顔くらい・笑)。展開の都合上、カズキ不在の部分が長いのですが、その間もカズキは(主に斗貴子さんによって)存在感を放っていて、ばっちり主人公です。
1巻目からピリオドまでを読み返してみれば、ダラダラとした引き伸ばしも無く、未消化の要素も無く、理不尽な打ち切りによってかえって幸福な着地点に至った感じ。ファイナルとピリオドの間に挿まれたのが象徴的な前作「エンバーミング」を見るに、作者には脱・少年マンガをはかりたい意向もあるようですが、もうしばらくは少年マンガの世界にいてほしいものです。