劇場版仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー(バレ無し)

昨日観てきた。びっくりするほど面白かった。いやマジで驚いた。

TVシリーズのファンなら必見だし(言われるまでもなく見に行くだろうが)、ファンというほどではないけど取りあえず毎週見てる人(私だ)も色々と感心したり涙を誘われたりするでしょう。色々と懐かしいフレーズや場面、台詞が出てきて、あれやこれやと1年間かけて描いてきた物語の、一つの締めくくりになっていました。物語の根幹部分含めて「あの設定をこう使うか!」と唸る場面も少なくない。劇場版オンリーの新フォームも、物語展開に無理無く取り込まれていました。

一方、TVシリーズ流し見の人だと、物語冒頭の「ベルトさんはかつて人間だった」という基本設定からいきなり置いてけ堀なのではと心配になるが、それでも次から次の波乱の展開とアクションの連続で、退屈はしないと思います。

車好きとしては、メルセデスAMG GTが無様な改造を施されることなく悪役メカ・ネクストライドロンとして登場したのがまず見どころ。オモチャ好きとして安易にバンダイをdisったりはしませんが、いやもう、車は商品化の予定がないほうがいいね!(玩具メーカー絡みでないのにあんなことになってしまったNA系ロードスターもあったけどね)。塗装パターンは正直言ってかなり古いセンスの未来感ですが、これも映像で見ると予想外にカッコイイ。

出てきていきなり巨大化、さらには変型までする双腕作業機アスタコも「こんな扱いメーカーがよく許したな…」という驚きもあって目が離せない。デコトラも「こんな扱いオーナーがよく許したな…」という驚きもあって…いやまぁあんまり暴れなかったか。プロトトライドロンも出番は少ないけど(黒い車同士の追いかけっこに時間を割くのを避けたためと思われる)格好良かったし、TV本編では全くと言っていいほど活躍の無かったライドブースター、ライドクロッサーの見せ場もあります。

(以下、白文字でネタバレ)
不満というと、一つはアイドルの扱い。考えるにあれは「色々な事があったが全ては一日のうちの出来事だった」という表現だったのでは、とも思いますが、結果的には逆に「あの周辺だけ時間が歪んでいる」ように見えてしまう。それと絡んで柳沢慎吾演じるエライ人も、ただ物わかりが悪いだけの人になっていたものも気になった。

そして最も重要なのは、ベルトさん復活へのお膳立て。ベルトさんが壊れた時点で、観客は大なり小なり「どう復活させるのか」に興味を抱くようになるわけで、それに対する答が「敵が都合よく無傷でベルトを捨ててくれたので拾いました」でいいのか、と考えてしまう。ここは脚本家の腕の見せ所だったんじゃないかなー。

そうそう、「仮面ライダーゴースト」も顔見せ程度で登場。毎度のことですが、動くとさほどの違和感はありませんね。