みんなトミノ監督を誤解している

『Gのレコンギスタ』は、まずあまりにも保守的なデザイン(バンダイサイドに「売れた」という記憶があるエクシアとエールストライクを混ぜ合わせたデザイン)のガンダムが非常に不安。かっこいい・悪いの問題でなく、あのデザインを許すというのは『ブレンパワード』以後のトミノ監督らしからぬことで、ひょっとしてというか、やっぱりというべきか、今さらガンダムを作ることに(ガンダムを作ることしか許されないことに)嫌気を感じてやる気をなくしているんではなかろうか? まぁ、そのデザインを「自慰セルフ」と名付けるあたり、まだまだ元気なのかもしれないけれど。

そんなトミノ監督を取り上げた、非オタク向けの記事があった。

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140708-00010000-biz_bj-nb
巨大なガンダム・ビジネス、その異色な戦略 稼ぐ新手法確立、カギは子どもファン獲得?
Business Journal 2014/7/8 03:00
 
(略)
3月に行われた『35周年プロジェクト発表会』に登壇した富野氏は、「ガンダム Gのレコンギスタ」について「作品への評価は終わってみないとわかりませんが、この年にしては良くできたんじゃないかと、今うぬぼれているところがあります」などと発言していた。自身の過去作品を全否定して酷評することも珍しくない富野氏が、ここまでの発言をするということは、かなり自信があるのだろうと見る向きもあるほどだ。
(略)

毒舌家のイメージが強いために、この手の勘違いをしている人は多いようですが、トミノ監督はここらへん節度をわきまえてますよ。これから売り始めるものについてはいつもこんな調子で良く言ってます。酷評はひと通り商売が終わってから。昔っからそう。節度をわきまえているというか、商売っ気が強いというか……。あのファースト3部作の再録音版さえ良くできたんじゃないかと。君は!
まー、それで「かなり自信があるのだろうと見る向き」が出てくるんだから、ここはトミノ監督の自己演出の勝利といったところでしょうか。さすがの名演出家です。