筑波海軍航空隊記念館、予科練平和記念館

というわけで書くことが少ない29日の旅の話でも。茨城県は友部にある「筑波海軍航空隊記念館」に行ってきた。

茨城県笠間市にあった旧海軍基地、『筑波海軍航空隊』は『永遠の0』の主人公・宮部久蔵(岡田准一)が教官として勤務していたという設定の地です。 物語の中で登場する特攻隊員たちはここで訓練を行い、九州鹿屋から出撃した『筑波隊』として描かれています。

映画『永遠の0』の筑波海軍航空隊のシーンのロケも、この本物の跡地で行われました事を記念致しまして、期間限定で記念館として公開致します。日本最大規模で残る『筑波海軍航空隊』の戦争遺構をこの機会にぜひご覧ください!
http://www.p-ibaraki.com/tsukuba



友部駅から徒歩約30分。「茨城県立こころの医療センター」の敷地内に記念館がある。元は1938年(昭和13年)築の筑波海軍航空隊司令部庁舎。装飾の無いすっきりとクリーンな、いかにもモダニズム的な建築で、同じ時期のICU大学本館(中島飛行機三鷹研究所本館)とも共通する印象。

しかしあんまり地味過ぎるためか、あるいは建築家にも人気がないのか(建築史的な価値も小さいのか)、保存運動をしている人たちも全く近代建築としての価値に触れていなかったのが寂しい。アンケートの「来館した理由」の項目に「近代建築に関心があるから」が無いんだぜ。「艦これファンだから」はあるのに。

というわけでこれが艦これファン向けの展示品。「ヘイ、提督!」…ととりあえず書いてみたけどよく知らない。とりあえず歌っとくか。かのんっ100%♪

【沈没から70年】
戦艦「金剛」のカップが発見され、筑波海軍航空隊記念館に展示される!

1944年に戦艦「金剛」が台湾沖で沈没してから70年を数えます。この度「金剛」ゆかりの遺品が元搭乗員の遺族によって発見され、『筑波海軍航空隊記念館』へ展示される事となりました。今回、発見されたのは「軍艦 金剛」の銘が入ったカップで、当時「金剛」砲撃手だった故関口富坂さんが、射撃競技で優秀な成績を収めたさい船内で頂いたもの。リキュールグラスの様な形状で、海軍の錨のマークも描かれている。

これらのカップは、同時に寄託されたアルバムと共に、筑波海軍航空隊記念館で2014年2月26日(水)より公開される。


「昭和七年度 射撃幹部員競技 軍艦金剛」と書かれて(彫られて)いる。左から右の横書きで、これがぜかましだったら物議を醸したかもしれない。

横書き登場―日本語表記の近代 (岩波新書 新赤版 (863))

横書き登場―日本語表記の近代 (岩波新書 新赤版 (863))

『横書き登場』によると、昭和初年に左横書きへの統一の動きが見られ、昭和8年には製図からは右横書きが排除されたとのこと。


赤とんぼこと九三式練習機のプロペラ。館内撮影自由なので他にも色々撮ってきたが際限が無いのでこれくらいで。

期間限定公開というか、悪くするとこの建物は取り壊されかねない状況なので、やはり見られるうちに行ったほうが良いだろう。

その後は延々歩いてあっちゃこっちゃ行った後、岩間駅から電車で土浦駅に移動。駅西口からバスに乗り、霞ヶ浦海軍航空隊ゆかりの阿見町にある「予科練平和記念館」を訪ねた。
……これといって目を引く展示が無く、素通りするよりほか無かった。あるいは価値ある展示もあったのかもしれないが別に後悔しない。


ちなみにこれは烏山から自転車で約40分、那珂川清流鉄道保存会が保存・展示している加藤製作所製の機関車。左は3トン・ディーゼル機、右は3トン・ガソリン機。元をただせば霞ヶ浦航空隊の所属だそうで、台車に海軍マークが描かれている。