眠らないでタエちゃん

何といっても、作者が自分でプロモーションアニメを作っちゃったというのが凄い「眠らないでタエちゃん」１巻を購入。

中村ゆきひろには初めての単行本なのでテンション上がりまくりなんですかね。……ていうか「被害妄想少女（シミュレーションガール）うれいの日常」は単行本にならないものだろうか。あれももう２年前なのか。

眠らないでタエちゃん 1 (少年チャンピオン・コミックス)

この漫画は？
超名門女子高校に通う稲守タエ16歳が、アルファ波に支配されながらドーパミンを放出しつつ、ひたすら猛烈な眠気と闘う日々の記録である。
（オビの解説文）

という、「ＪＫ居眠りギャグ」。
主人公のタエちゃんは巨乳×メガネ×ツインテという、なんというか売る気まんまんなビジュアルですが……。
プールとか身体測定とか温泉とか、いわゆるサービスシーンも多々ありますが……。
尿意を我慢したり同級生に足の臭いをかがれたりとかフェティッシュなシチュもありますが……。
基本的な志向がギャグマンガなので、可愛らしい表情やしぐさはまるで目立たず、美少女にあるまじき酷い崩れ顔を多数披露してくれます。
いや、私の認識は「崩れ顔」で、そのギャップが可笑しさだと思っているのですが、

眠りに落ちる5秒前!　禁断快感五里霧中!　アノ手コノ手でモガキます!!　居眠りこらえるアヘ顔が色っぽいJK居眠り克服奮闘記!!
http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253221785

あ、アヘ顔……!?　色っぽい……!?　マァ秋田書店公式サイトでの紹介文ですし、きっとそういうところに食いついたファンも多いんでしょうな。
閑話休題。
眠りに落ちまいとアノ手コノ手でもがく様子もおかしいのですが、まず「強烈な睡魔に襲われる」シチュ作りがおかしい。授業中とか全校集会とかプールの後とか、普通なのももちろんあるのですが、怪談の真っ最中でも「ろうそくの炎の1/f秒のゆらぎ」に眠りに誘われたり、夏祭りの雑踏の中でも詩吟を聞いただけで眠気を催したりと、強引この上無い。アレですね、『人造人間キカイダー』を見ているときの「今回は何が悪魔の笛の音を遮るんだろう？」という感覚に近いものがある。

本編のほか、ハシラマンガも（たぶん）初出時のまま収録。単行本の判形だとさすがに少々小さ過ぎて見づらいのですが、ぎっちり詰まったお得感のある仕様となっています。