鴨川ラグランジェ

というわけで(参照:4月22日付炊飯ジャー空けて習字やってふくれっ面作って行ってきた。


「ようこそ鴨川へ」


安房鴨川駅舎全景。


駅舎内には円柱形の水槽があり、ホームからも待合室からも見られるようになっている。

……無い。「輪廻のラグランジェ」関連のものが何にも無い。

仕方ないのでとりあえず海に向かって歩き出す。


微妙な見覚え感のある校舎。戦闘の真っ最中なのに一般生徒たちがノコノコと応援に出てきて巻き込まれてケガを負った、という感動の名シーンの舞台ですね。


劇中でも何となくこんな感じだった気がする海。でも、「湘南に行ってきました」と言っても騙せそう。
…。
……。
…………。 
あああ、ラグラン関連のスポットで思い浮かぶのはもう展望台と鴨川シーワールドしかない!


というわけで、ここまでの経路の話はスッ飛ばして、行ってみました魚見塚展望台「誓いの丘」。


あったー!
さすがにここには「ラグランジェ」のイラストがあしらわれていました。この展望台に3人とミドリが来ていてこちらを見ている、という絵はひょっとして描き下ろし?

いわゆる交流ノートのタイトルが「ラグりん思い出ノート」。地元の熱心なファンの力で続いているようです。

その後の話はまたスッ飛ばして、安房鴨川の駅前まで戻る。ま、何か売れ残りのキャラクターグッズでも買えばワビサビ的なオチは付くだろう、とイオンショッピングセンターへ。

……何も無い。影も形も無い。
まぁいいか、昼食にさんがバーガーなりさんがライスバーガーなりを食えば、「残ったのは昔からの名物だけだった」でオチになるだろう、とフードコートを探す。
……無い。
レストラン街にならあるか、と上の階へ向かう。
やっぱり無い。
帰ってから調べたところ、さんがバーガーは元より金谷の名物で、鴨川には無いのだという。
……なんていうかさ、こと鴨川の地域おこしという観点では、一から十まで失敗だったと言わざるを得ないんじゃないの? むしろマイナス。
TV放映が終わった後も、小規模であれ継続的に展開するってのは聖地ビジネスのイロハのイだろ。「行けばそこにある」気分に対する裏切りは、ファンにとっては結構ショックだと思うぞ。
いや、放映後の展開だけでない。放映前から間違っていた。「鴨川エナジー」なんて身も蓋もない名前のパワードリンクを不自然なほど劇中でアピールするから「うんざりするタイアップだな」と思っていると、そんな飲み物は実在しなかったり、さりげに出てきて旨そうだなと思わせたさんがバーガーは余所の名物だったり……。これまた「行けばそこにある」気分に対する裏切りだ。ここまでくると、ファンなら逆に行かないほうがいいよ、とさえ言える。
ぶっちゃけ作品そのものが不出来で、人気もさほど盛り上がらなかったけど、だからこそコアなファンを大切にすべきなのに……。客(見込者含む)が「自分たちは大切にされていない」と思ってしまったら、当然ながら離れていく。何もオタク相手の商売に限ったことじゃない、客商売の基本じゃないか。
各地の聖地ビジネス関係者には、この悲惨な鴨川を他山の石としていただきたいところである。



しまった、「鴨川に行ってきたよー」と言いつつ予讃線の鴨川へ行っておいて、「ラグランジェ関連のものが何もないじゃないか!」と怒ってみせるべきだった。ネタの仕込みが甘かった。