1〜2月に買った漫画

侵略!イカ娘 13 (少年チャンピオン・コミックス)

侵略!イカ娘 13 (少年チャンピオン・コミックス)

空が灰色だから 4 (少年チャンピオン・コミックス)

空が灰色だから 4 (少年チャンピオン・コミックス)

週刊少年誌の誌面づくりにおいては本来サブであるはずのショートコミックが、それも両極端なムードの2本が、一時期看板クラスの話題作だったというのがチャンピオンの特異さだよなぁ。このほか「浦安」もあるし。カラーページ多目とはいえ薄くて割高感あり。デビュー作「破壊症候群」は詰め込み過ぎ・ネーム多過ぎという作風をコントロールできてないんだけど、それが主人公の人物造形と符合しているのは偶然かそれとも計算か? 他の作品含め、「空灰」から続けて読むと、個性を削がずに洗練されているのがわかって面白い。でも「カラメ」は上級者向け過ぎで何がなにやら。
 
斉木楠雄のサイ難 3 (ジャンプコミックス)

斉木楠雄のサイ難 3 (ジャンプコミックス)

 この3巻になって主人公の仕事の幅が広がって、かなり面白味を増しました。顔バレとか休業とかの波乱もなく、小学校卒業&中学進学でサラッと完結したのも私には好印象。4コマというかコメディってのはこんなぬるさでいいと思うんだ。

レッケン!(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

レッケン!(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

「部活もののマンガっていいかげん出尽くしたよなぁ。まだ無さげなのは…文化系の…ん〜…歴史研究会、これは無いだろ!?」と思って検索したら、ありました。負けを認めて買いました。
部活ものといってもギャグ4コマで、「歴女」の話題に乗っかった作品。主人公以外の登場人物はほぼ全てが女性です。武田信玄の生まれ変わり(自称)、新撰組とかのBL妄想に耽溺する腐歴女、自ら刀剣を打つ武器マニアのボクっ娘という3人に、主人公が振り回されるという趣向。主人公が見た目ヤンキーなのはさすが「月刊少年マガジン」連載というべきか。サブキャラとして、クールなようでよくキレる顧問、人見知りの眼鏡忍者、ハイスペックなのに毎度かわいそうな目に遭う剣道部の娘が配されており、いずれも主人公に好意的なわけではありませんが、まぁ「いろんなタイプのヒロインがいっぱい」ハーレムものとしてまずは楽しめる。
作者は「歴オタとしてもまだ2年程度の浅さ」だそうですが、それがかえって良いのか、歴史ネタはあまりマニアックでない程度に織り込まれて、小味を効かせています(でも毘→微の旗印ネタは解説無しじゃわかんないよ)。

まんがーる! (1) (アース・スターコミックス)

まんがーる! (1) (アース・スターコミックス)

まんがーる!(2) (アース・スターコミックス)

まんがーる!(2) (アース・スターコミックス)

アニメがぼちぼち面白いので購入。虚々実々入り乱れ、微妙に内情を暴露してます。2巻冒頭の、出資するだけではアニメ事業は収益が少ない(→だからマンガ雑誌を創刊して原作権を押さえよう)という話とか。
どうでもいいがアニメのキャラデザインって、ヤスの原案から玉岡かがり絵を経由せずにアニメ用設定になった感じだよね。何が言いたいかというと、アニメ版よりマンガ版のほうが可愛いよなぁと。

ビーストサーガ 2 (ジャンプコミックス)

ビーストサーガ 2 (ジャンプコミックス)

ビーストサーガ 3 (ジャンプコミックス)

ビーストサーガ 3 (ジャンプコミックス)

これもアニメがぼちぼち面白いので購入。スッとギャグを差し挟んでくる「間」はマンガのほうが洗練されてるかな。いろんな意味で問題児の機動戦兵G-ダム(この名前がまずアウト)はアニメで頑張り過ぎだけど。キッズコミックなのであんまりシビアな感想を言っても仕方ないでしょう。

ボルト&ナット20 (NEKO MOOK 1871)

ボルト&ナット20 (NEKO MOOK 1871)

元は実録旧車オーナー日記だったのが、ちょっと見ない間に懐古ダベりマンガに変わり、「あれ? エランはどうしたの?」と思っていたら今度はいつの間にか女の子が主人公のフィクションになっていた謎のタイトル。たまたま単行本を見かけて購入した。この巻は懐古ダベりマンガで、細かい(細かすぎて割とどうでもいい)うんちくが充実しているのはもちろん、ブームの潮が引いた後のスーパーカーを取り巻く状況の描写なども貴重な証言といえましょう。
 
いきいきごんぼ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

いきいきごんぼ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 
シバのヨル 1 (マンサンコミックス)

シバのヨル 1 (マンサンコミックス)

連載時に一回だけ読んで「「必殺」シリーズか「ハングマン」、細野不二彦の「ジャッジ」かそれこそ「B-DASH」を思わせる設定」などと書いたが全然違った。カバー折り返しで作者が言うとおり「表はいい人だけど実はクズ男がいい歳してボーイミーツガールしたばかりにすっかり身から出たサビ状態」という作品。反社会的・非社会的に歪んだ男が、ある出会いを機に自らを矯正しようとして、さらに歪んでいく話…てな感じですかね。
漫画サンデー」最終号も買いましたが、「シバの戦いはまだこれからだ」第一部完的な終わり方でなんともすっきりしない。
 
毎度!浦安鉄筋家族 7 (少年チャンピオン・コミックス)

毎度!浦安鉄筋家族 7 (少年チャンピオン・コミックス)

 
グラゼニ(9) (モーニング KC)

グラゼニ(9) (モーニング KC)

ペナント3位だったのにクライマックスシリーズで勝ち上がって……という、以前劇中のラジオ番組で「厳密な意味での日本シリーズではない」と批判しちゃった展開になるのが面白い。

あやかし古書庫と少女の魅宝2 (REXコミックス)

あやかし古書庫と少女の魅宝2 (REXコミックス)

完結。「コピー(アット)ワンス」ってネタとして古いよね、と思っていたらやっぱり出ましたパワーアップバージョン「ダビング・テン」…ってそのまんまや! まぁネタはともかく1巻同様に合わせ技や応用で能力バトルを盛り上げてくれます。水木しげる風の絵を抜きにしても原作者で通用するレベル。
 
Aチャンネル (4) (まんがタイムKRコミックス)

Aチャンネル (4) (まんがタイムKRコミックス)

 
それでも町は廻っている 11 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 11 (ヤングキングコミックス)

プレフレ (1) (まんがタイムKRコミックス)

プレフレ (1) (まんがタイムKRコミックス)

それ町」11巻の「闇に棲む声」から続けて『プレフレ』を読むとまた味わいが増す、かもしれない。
全く知らない作品で、帯に「真面目な眼鏡美少女と思いきや、なまけ者の椿。勉強もスポーツもできる完璧美少女なのに外見無頓着すぎの楓。アクティブ系スポーツ美少女かと思いきや洋ゲー廃人予備軍の樹。」と書かれていたのを読んで「ああ、きっと見た目の記号とキャラクターの内実とのギャップが大きくて、スッと頭の中に入ってこないタイプのマンガだろうな」と予想して買ったら大体そのとおりだった。
記号とのギャップでキャラを立てるというのは、言ってしまえば一発限りの出オチ。それを連載で、主役で、三人でやるというのはなんぼなんでも無謀過ぎる。
この三人はそういうキャラなのだと定着したら、ギャップはもうネタとして成り立たないし、連載途中で初めて読む読者には結局のところただ読みづらいだけ。どう転んでも良いほうに向かない厄介な設定で、どうして誰も止めなかったのかと思う。
あー、でも買って後悔したとは思わない程度に楽しめました。