週刊少年チャンピオン#42追加

(主な作品の感想はhttp://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20120913)
下書きのままほったらかしだったのが出てきたので43号が出る前にup。
「ラララライブ」 結局、精神論・根性論だけなんだよなこのマンガ。歌えるのも歌えないのもメンタル次第。ダメ出しがあっても、「それを逐一メモしている」=「意外と根性がある」で終わっちゃう。そうじゃなくて、ダメ出しをどう克服するかがドラマであり、バンドものとしての肝でしょ。

今回は初ステージということで何か違った流れがあるかと思ったら、豆腐メンタルが二人に増えただけ、という。技術論を描け、というのではなく、それ以前にまずバンドものとしてのディテールが全く足りてない。身近な例で「てんむす」なんかは、勝因レベルでは精神論になるけれど、何をどうしてどう食べるから速い遅い、というディテールを積んだ上でそれをやっているでしょ。「てんむす」が特別すごいのではなく、あれがやって当然のレベルなのよ。

しかもこのマンガ、精神論としても整合性が無い。ヒロインはどこへ行ったの? あれが主人公の本来のモチベーションでしょ。「気持ちの乗った歌で恋の告白までしてしまった」という前提があって(第1話)、「しかしそれは相手を不快にしてしまった」という課題が提示されたのに(第2話)、それらはすっかり忘れられている。

次回、ありがちだろうがご都合主義だろうが、「ライブハウスは20禁だ」というツッコミがあろうが、「たまたま会場にはヒロインが来てました」をやらないことには、このストーリーには決着が付けられないと思う。