「まり」は芥川の造語らしい

んで、図書館に寄って何をしたかというと、『角川古語大辞典』を引いたのだった。
参照:2012年6月30日付
結論だけ書くと、排泄物という意味の名詞「まり」は無し。動詞「まる」は

ま・る【放】動ラ四 排泄する。大小便をする。

として収載。用例は「古事記・上」「万葉集・3832」「宇治拾遺物語・5・11」からそれぞれ「(略) 屎(くそ)麻里(まり)散らしき」、「からたちの茨(うばら)刈り除(そ)け倉たてむ屎遠く麻礼(まれ)櫛作る刀自」、「犬は人の糞を食て、糞をまる也」が収められている。

用例をみれば大便は「屎」「糞」であり、「まり」という名詞は芥川の造語と捉えるべきだろう。