/機動戦士ガンダムAGE#22

「退化」って……。通俗的な意味としてはそれで十分通じるけど、なんだかなぁ。野獣の持つ能力に似ていようと、それは「進化」だろ。

まぁ、そういうSF的なセンスには全く期待していないから、今更つっこむ話でもない。ただその一方、実は「マジシャンズ8」には期待していた。
「ああ、なんて胡散臭くてダサダサなネーミング!! ついに開き直ってマンガ的な分かりやすい敵役、ぶっちゃけ『イナズマイレブン』や『ダンボール戦機』的な、馬鹿らしくもキャラが立ってる悪役が出てくるんだ〜。そっちの路線に行くなら少しは面白くなるかなー」と。
それがまさか、1人として顔も見せないままAパートで退場する程度の扱いだとは(苦笑)。スタッフもいいかげん出来もしないシリアス風味なんて諦めて、路線変更とか考えたらどうなんだ。

その期待の新人マジシャンズ8を退けて、ついでにアセムとゼハートも脇に追いやって、フリット対デシルの因縁の対決が繰り広げられたわけですが……。

25年前に、
AGE-1ノーマル<ゼダス<AGE-1スパロー
だったのが、
AGE-1ノーマル>クロノス
って……。ヴェイガンは25年間なにをしていたんだ。フリットとデシルの能力差にしても、確実に歳をとっているフリットよりも老化を抑えてきたデシルのほうが劣るというなら、「何のためのコールドスリープ?」って話になるぞ。

設定はさておきドラマとしての水準で見ても、アセムの「父越え」という目的とフリットの私怨は、傍目には同レベルに浅薄なもの(むしろアセムのほうがマシに思える)。それでもフリットのほうが圧倒的に強いというのは、詰まるところXラウンダーとしての能力差でしかなく、父子の対照が成立していない気がする。