/ガンダムAGEはファーストコンタクト物

「UEの正体は(元)地球人だったけどAGEスタッフはやっぱり宇宙人である」という仮説を提唱してみる。

機動戦士クロスボーン・ガンダム』のカラス先生は、自分たち木星帝国の人間を「水から上がったトカゲほども地球人とは違う」と言っていた(機動戦士クロスボーン・ガンダム (6) (角川コミックス・エース 2-22))。

けれどどれほど進化しようとも、魚もトカゲも、地球人も木星人も、酸素を吸って二酸化炭素を吐くことに違いはない。

ところが正真正銘の宇宙人ときたら、そもそも呼吸をしない。地球人類をちょろっと観察して、「どうもあの呼吸という行為は生命の維持に必要不可欠らしい」とはわかっても、それがどういう意味かがわからない。

宇宙人は「こうすりゃ地球人に見えるんだろ?」と、息を吸って吐くことを真似て、地球人になり済まそうとしている。だけど、それが酸素と二酸化炭素の交換のためだとは知らず、肺という器官を想像することもできないから一見して不自然で、傍目にはバレバレ、と。

機動戦士ガンダムAGE』を視聴していて、「表層だけを持ってきている」(2月28日付)とか、「盛り込むべき要素を放棄してしまっている」とか(2月16日付)、「スペースコロニーの地理とか構造とか何だと思ってるんだ」とか(1月29日付)いう感想を抱くのは、つまりスタッフがそうした「宇宙人」だからではないか?

『AGE』とは、だからスタッフという異星人とのディスコミュニケーションやカルチャーギャップを味わうべきアニメなのだ。そう捉えたとき、劇場版『機動戦士ガンダム00』の先に位置付けられるファーストコンタクト物なのだと、素直に理解できるだろう。