/機動戦士ガンダムAGE#13

モビルスーツデッキのガンダム収容スペースが、オモチャ屋の店先などにあるゲーム機と同じデザインだった。ひょっとして初登場? こういうのは毎回出して「ゲイジング」をアピールしないとビジネス的にダメなのでは……。

ともあれ、AGEには珍しいその発進シークエンスも含めて、MSの描写はなかなかの見応え。特にスパロー、片腕だけバーニアをふかしてクルクルクルっでドカーン、膝蹴りからニードルショット連射、とどめで一刀両断、返す刀で背後から近付いてきたガフランを刺し、画面下方向に飛び去る……なんてあたりはちょっと時代劇的な大立ち回りで、忍者のイメージを生かしつつの、まさに縦横無尽の戦いでした。……こういうのは毎回やってMSをアピールしないとビジネス的にダメなのでは……。

「ひょっとして初登場?」といえば、ディーヴァの強攻型へのトランスフォーメーションの際に、ブリッジ以外のクルーが出てきました。しかし、対ショック防御でジェットコースター的なシートに着座するだけで、本来はどこで何をしているのかは不明のまま。

フリットを見守るって決めたから!」といいつつ、船室で丸くなっていただけのエミリー。もちろん非戦闘員としては正しい行動なんですが、ヒロインとしてはそれでいいの? と疑問。正規クルーが走り回るのを横目に、船室からチョロチョロ出てきても、やっぱりやることは無し。スタッフも持て余している感じです。

今回最大の山場はフォトンブラスター発射。「我らと一戦交えようとするにはあまりにも数が少ない」と、視聴者が思っていることを代弁したチョーさんに対して、ディーヴァが起死回生の切り札を叩き込む、というストーリーの段取りは良く、なかなか盛り上がりました。

UEの被害の描写も派手でよかったのですが、少々演出過剰気味。「そもそもなぜ有効射程があるの?」という設定上の疑問は、まぁ「ドラマ上必要だったから」と了解するけど、敵大型戦艦がその有効射程ギリギリのはず。なのに何故、その背後にあるアンバットに到達し、しかも貫通してしまうんだろう(苦笑)。

最後のUE司令室の場面を見るにアンバットの被害は軽微なようで(あまりにも余裕しゃくしゃくなので、次回予告を見るまでUEの本拠はまた別にあるのかと思った)、そこから逆算しても、やはりアンバット貫通の描写は演出過剰と言わざるを得ません。

ラクトが「あの艦は私が止める」と言い出したときには「また特攻かよ」とウンザリしましたが、結果的には助かってフリットに諭されているのを見るに、ボヤージの特攻に対する同作品内でのアンチテーゼなのかな、と思えます。

そのラクトを救ったのは、やはりストラー艦隊! ……じゃないのかよ。てっきり「グルーデックを追っててとんでもないものを見つけてしまったぁ。どうしよう」(棒)パターンでなし崩し的に協力するもんだと思っていたのに。

ラクトを救ったのはマッドーナでした。今やガンダム以上の対UE戦の切り札です。どうも都合よく便利に使われ過ぎの気が。まさか自分のドックまで行って帰ってきたわけでなく、ミンスリーで後続のMS隊が来るのを待っていたのでしょうが……。そもそも、ミンスリーに出張ってくる必要が無かったよね。マッドーナがいようがいまいが「2週間でディーヴァの改装が完成した」って状況には説得力が無いんだから(そもそも改装工事の描写が無いし)。ならば再登場は今回のアンバット攻略戦まで取っておくべきでした。