JR西日本には東海道本線は無い

仕事で関西の東海道本線の現状について調べる羽目に。5年前に大津市の歴史博物館を目指した際に、京都駅での在来線乗り換えで「え、『琵琶湖線』? と、東海道本線はどこ!?」と惑わされた経験があるので(「明日は昨日の為にある」2006/8/24付)、路線愛称の整理から手をつけるべぇと市販の時刻表を開く。

見ればページの隅に、「(愛称)琵琶湖線(長浜・米原―京都)・JR京都線(京都―大阪)・JR神戸線(大阪―姫路)」とある。うんうん、なるほど3線にわかれてるわけだね……と思いつつ、時刻表本体に目を移すと、どうにも違和感を覚えた。

新快速には長浜始発が多いから(さらに北の近江塩津始発もあるし)、北陸本線の長浜〜米原間が「琵琶湖線」の一部になっているのはいい。

問題はその先で、米原〜京都〜大阪〜姫路間は、運転区間としてはほぼ一本につながっている。京都や大阪を区切りとする運転パターンはごく例外的といっていい。つまり、琵琶湖線JR京都線JR神戸線は運転系統名ですらなく……ええと、なんで区切ってあるの? これ、1本の「東海道本線」のままでいいじゃない。新快速の運行区間北陸本線山陽本線の一部を含んでいるから、東海道本線でない愛称が必要かもしれないけど、それにしたって3線に区切らずに、一本の愛称でよかったんじゃ……。

結局、運行上の区切りではないから時刻表上には書き表しようが無い。だから「東海道本線山陽本線米原―岡山)」を大きく見出しにして、ついでのように「(愛称)琵琶湖線(長浜・米原―京都)・JR京都線(京都―大阪)・JR神戸線(大阪―姫路)」と書く。非関西人が、そういうものとしか知らないままに(愛称の存在に気付かないことだってあるだろう)現地に行くと、駅のどこにも東海道本線と書かれていないものだから「え、『琵琶湖線』? と、東海道本線はどこ!?」な状況に陥ってしまう……。なんとかならないもんですかね。

ちなみに東北本線上野―黒磯間については、駅の表示は「宇都宮線東北線」となっております。