※嘘 エイプリルフールの自粛要請

官房長官が四月馬鹿の自粛を要請

技野官房長官は3月31日午後5時の記者会見において、国民に対して明日の四月馬鹿(エイプリルフール)の自粛を要請した。

技野氏は「震災の影響が未だ収まらない中、数多くのデマや虚偽の情報が出回っている」と述べ、「このような状況にあって、故意に虚偽の情報を流布させること、それを容認することは社会的な混乱に拍車をかける恐れがある」と、全国民に対して明日4月1日の四月馬鹿(エイプリルフール)の自粛を要請した。

そのうえで、「要請はするが、強制ではない。一見して嘘とわかる嘘、誰も信じないようなホラ話については、自粛を求めるわけではない」と述べた。
(以下略)
 
(協同通信 2011年3月31日18時00分)

なんつーか「クリスマス終了のお知らせ」の大マジ版、みたいな……。気持ちはわかるけど、「それってあえて官房長官が言うことか?」が正直なところ。ていうか言われるまでもなく、東京新聞はたぶん今年はウソ記事の掲載は自粛するだろうし、毎年エイプリルフールに特設サイトを作成している企業なんかも、今年はさすがにやらないんじゃないかな。
「一見して嘘とわかる嘘、誰も信じないようなホラ話」っていうのも微妙だよなあ。実際、デマには「なんでそれ信じちゃうの?」と思うようなものも多いし、「信じてはいないけれど念のため」で、行動としてはデマに踊らされてる人も多い。誰に基準をおいて、また、どの程度の影響力について、「誰も信じない」と判断すればいいのか。
例えば「一見して嘘とわかるように」と、重要な人名をワザと間違えても、そこを流し読みされたら意味がない。「そもそも起こり得ないこと」をネタに選んでも、そう思うのは書いている当人であって、読者のうちの何人かは信じてしまうかもしれない。
私などは、たとえ要請されようとやめるつもりはないけどね。こうした現状であえてウソを吐いてみせるというのは、リテラシー(←またかよ、と言わないでね)トレーニングの意味もあると思っています。