トータス号

別のお店ではブラインドボックス商品「円谷倉庫」のトータス号がオープンで売られていたので購入。これも500円。なお、『怪奇大作戦』のSRI(科学捜査研究所)専用車であり、左手にサイコガンを持つ男の愛機ではありません、念のため(あれはタートル号)。円谷倉庫はアソートが凶悪だと聞いていたのと、トータス以外どれも要らないので未購入でした。

サイズは約1/43、たぶん。とりあえず全幅とホイールベースは1/43だと言っても許される範囲。しかし一見してわかるとおりフロントオーバーハングが長過ぎで、プロポーションはお世辞にも良好とは言えません。くだんの解説書にも劇中のひとコマらしい画像が1点、斜め前からのスチルが1点、スチルの3面写真が載っているのですが、それらが広角ぎみの写真だとしても、比べてあまりにスマート過ぎます。


これを見て誰も気にしなかったのだろうか…。


オーバーハングのぶん全長も長めとなり、結果的に660ccのカプチーノと並べても(本当ならAZ-1を並べたいところ)引けを取らない大きさになっています。ディテールもやや甘く、特にボディサイドでけっこう目立っているウインカーがモールドも塗装も無いのは気になりますが、定価で500円ならブラインドパッケージとはいえ許容範囲でしょう。

ところで、添付の商品解説に興味深い一節がありました。「ちなみに『帰ってきたウルトラマン』の流星号に改造されたという話は誤りのようで、改めて比較すると大きさ等、共通点を見つける方が難しい。燃やされた残骸の写真中に同型のホイールがあったことからそう思われたようです」とのこと。
「ああ、やっぱりな、よく検証してくれたな」と思っていたところで、裏面の「トータス号解説」でズッこける。「なおベースとなった車はスバル360」っておいおい…。確かにスバルの排気量360ccの車だけど、初代サンバーでしょ。大体、モノコックスバル360をベースにして、まるきり別物のボディを載せるなんて不可能といっていい。できなかないと思うけど、そこで手間かけるくらいなら最初からラダーフレームのトラックシャーシを選ぶって。


というわけで、ベース車であるサンバーと姉妹車のスバル360コマーシャルと並べてみた。ただしこちらは1/64。まぁ、パッと見の印象だけならスバル360ベースだと勘違いするのも無理は無い?
ちなみにトータスは「6品川そ 72-79」のナンバープレートをつけています。あれ? 6ナンバーって「3輪貨物」では……? 当時はまだ軽3輪も生産されていたので、4輪車に割り振られるとは考えにくいのですが、まさか偽ナンバーだったのでしょうか。
……。
……よく考えりゃ正規のナンバーのわけないや。3輪でないだけでなく、貨物車の要件も満たしてないやん。撮影用に作った偽ナンバーか、廃車にした3輪トラックのナンバーを付け替えたのでしょう。
(続き→ http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20091113/p1

なお、先刻の「ベルマン&リレイラー」のコンテナは1/64の軽自動車にピッタリです。トータスに代わってベース車のサンバーと、トータス号は「本作(怪奇大作戦)終了後に赤く再塗装され、『チビラくん』(1970)の郵便配送車として再登場した」とのエピソードにちなんでマツダK360の郵便車。