- 作者: 岩本ナオ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/08/08
- メディア: コミック
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失敗。
大失敗。
典型的な「女の読むマンガ」だった。この書き方にジェンダー的な問題があるというなら、「これという趣味をもたない二十代前半の未婚女性を主な対象読者層とし、それ以外の層へのアピールは基本切り捨てているマンガ」とでも言い換えようか。
「大学を卒業し、地元・雨無村の役場に就職することにした銀一郎。(略)観光係を命じられた銀一郎だが、特産も名所もない雨無村。それでも何かと事件は起こるもので!?」という裏表紙の内容解説だけ読むと面白そうなのに、9割が色恋話でそれ以外の要素は全部まとめて1割。
いちおう、「特産も名所もない雨無村」の観光振興みたいな話もでてくるが……。
観光振興なめんな。
もっと真面目に取材しろ。
の一言(二言だ)。
これが青年誌掲載だったなら、ちゃんとした原作者か監修者がつくか、でなくとも担当編集者がひととおりの取材をして、「観光資源の無い村の観光係の仕事とはどういうものか」をそれなりに掘り下げて描いているだろう。それは逆にいうと、読者の興味が「仕事」にも向いている、ということだ。偏見を承知でいうが、このマンガは「世界の中心に色恋を据え、それ以外のことはどーでもいい」と思っている読者層に向けたものなんだろう。
ていうか「平成の大合併」後にあってひとつの村であることを維持しているからには、隣接する市町村との合併を頑として拒む気骨があるか、合併せずともやっていける財源があるか、逆につまはじきにされるような問題を抱えているはずなのだが、それらには全く言及せず(というか作者たぶんはそこまで考えていない)。物語の主眼がどこであれ、村役場を主要な舞台のひとつとしながらそうした背景を書かずともよしとする神経がわからない。
いやまぁ、そういうことが一切気にならない人間向けなんだろうけどさ……。控えめに表現すると、私にとって「異文化の産物」というべきマンガだった。
- 作者: 伯林
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/04/23
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ま、ぶっちゃけつまんないんだけどね。
- 作者: 菊田みちよ,池田美代子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/12/27
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