知識の飢餓感

前の住処を引き払って早2週間。しかし未だに引っ越しは終わらない。この1週間ほどは段ボール箱開封さえまるでしていないような状況だ。
「もとより倉庫にするつもりだった四畳半のほうはいい。せめて六畳間からはダンボール箱を一掃しよう。それが済むまでは新しい本を買うのはよそう」
そう思っていたが、いやぁ、ダメでした。とうとう新書だけど3冊ほど買っちゃいました。
なんていうかね、知識あるいは情報の飢餓感がムクムクと湧き上がってくる。「得たい」という欲求ではなく「足りない」という飢餓感なんだこれが。
不思議なことにこの飢餓はウェブやテレビでは満たされない。紙媒体でないと喰った気がしない。雑誌も悪かないけれど、あれはあくまでおやつであって主食にはならない。新書はファストフードだけど、まぁ腹のふくれる主食にはなる。そんな感じ。
引っ越しのときには「『本を買う』という行為を改めて見直すと、私はまず所有の欲求を満たすために本を買っているのではないか。あるいはそれ以前、購入行為そのものに価値を感じているのではないか」とか思ったりもしたのだが、どうやら違うらしい。そこが面白い。
ていうか、そんな無駄なことを考えてる暇があるなら、その間に手を動かして部屋を片付けるべきなんだけどね。