青いバラは秘密の印

「世界初、青いバラ
この奇跡の一輪を発売直前に、まずあなたへプレゼント」
http://www.suntory.co.jp/beer/premium/hana/

ここでザ・プレミアム・モルツは遺伝子組み換え材料を使用していません。」と謳っていたら面白かったな。実際、使っていないはずだけど。
いずれにせよ、大多数の一般消費者は「青いバラを生んだバイオテクノロジーは、本来は何のために研究しているものか」を容易に想像できるはず。今後サントリーは自社の製品について「遺伝子組み換え材料を使用していません」の売り文句は使いにくくなるのは必至 (たとえ使っていなくとも)。これは実は、ちょっとした賭けなのかもしれない。
どこまでの戦略があるプレゼント・キャンペーンかは知れないが、うまくいけば企業イメージのみならず、遺伝子組み換えに対するイメージの向上まで果たせるのではないか? 青いバラの力は「遺伝子組み換えは邪悪だ」という先入観まで浄化するのかもしれない。

なお、蛇足ながら遺伝子組み換え食品の危険性に対する個人的なスタンスを付記すると、「古くは『コーラは骨を溶かす』『電子レンジの電磁波はがんを引き起こす』、最近では『中国産の割り箸は漂白剤まみれで危険』というのと同列」。遺伝子組み換えには確かに未知の領域があるが、だからといって食品として摂取した場合に、何らかの疾患の原因になったり、発がん性物質ないしプロモーターの役目を果たす可能性がどれくらいかといえば、「ゼロでは無い」程度と見ている。