歪められた原作者の要求

ひこにゃん調停 彦根市側「法的根拠がなく不当」
11月20日12時54分配信 中日新聞

滋賀県】「キャラクター管理がずさん」などとして「国宝・彦根城築城400年祭」のキャラクター・ひこにゃんをデザインしたイラストレーターの男性(22)が、市と実行委員会に閉幕後の商標使用中止などを求めた第1回調停が19日、彦根簡裁で開かれた。市と実行委側は「法的根拠のない不当な要求」と反論、調停を不調にするよう求めた。

市などは、弁護士でもある獅山向洋市長自ら書いた答弁書を提出。「著作権など一切の権利は実行委に帰属し、申立人の主張は法的根拠がない」と切り捨てた。

さらに(1)親しみやすい名称を選んだ(2)商標の使用料を無料にして知名度が急激に高まった(3)全国各地への出張やメディアを通じて宣伝してきた−など実行委の功績を列挙。「申立人(男性)がひこにゃん人気を自らの手柄とでも思っているなら、間違った考えだ」と主張した。

男性側の弁護士は取材に対し、市が来年開催する日米修好通商条約締結150周年記念事業のキャラクターとして、ひこにゃんを続投させる考えであることなどについて「原作者に無断で決めるのはいかがか」と指摘。「キャラクター使用のルール作りや、監修の機会を与えるよう望んでいるだけ。ひこにゃんが愛され続けることを前提に話し合いたい」と述べた。

次回は26日に開かれるが、獅山市長は「話し合いの余地はない」としており、不調に終わる公算が大きい。
(築山栄太郎)

ええと、確かこれは元々は「原作者と400年祭実行委員会との間で、その400年祭のキャラクターとしてのみ使用すると契約されていたのに、それとは直接は無関係な彦根市がいつの間にかしゃしゃり出てきて、勝手に使い始めた」ことが問題だったはずでは? このあたりはあまり報道されていないせいで、すぐには裏が取れないのだけれど。
だから、記事の流れではまるで言い訳のように書かれている、男性側の弁護士の「原作者に無断で決めるのはいかがか」「キャラクター使用のルール作りや、監修の機会を与えるよう望んでいるだけ」との発言は全くの正当であって、それを「申立人(男性)がひこにゃん人気を自らの手柄とでも思っているなら、間違った考えだ」などと下衆に曲解する彦根市側の醜さには吐き気すら覚える。