「P2!」

P2!―let’s Play Pingpong!―】 
この前のアキラとの再会や、今回の対戦相手の設定などは正直言ってご都合主義の印象を禁じえないのだが――。フと気が付いて「ああ、そういうことか!」と唸らされたのが乙女ちゃんの扱い。前回のラストは、オチであることに加えてせいぜい「今度の試合には『ウォーリーをさがせ!』要素はありません」くらいの意味かと思いきや、思いきやだ。

今回、小学校時代の人物関係の影響でヒロムが苦境に立たされるにあたって、その頃からの庇護者たる乙女(職業:いじめっ子)をあらかじめ排除するための展開だったのか!

登場させない、という選択はふつうに考え付くところだけど、ああしてネタとして成立させ、それによって「登場しない不自然さ」を覆い隠すあたりに、新人離れした老獪さを感じてしまう。まったく、可愛げのない漫画家だ。