- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2006/07/14
- メディア: DVD
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ペンギンとバットマンとの取っ組み合いの場面だ。
"You're jealous because I'm a genuine freak...
...and you have to wear a mask!"
「嫉ましいか、俺は生まれながら化け物だが貴様には仮面が必要だ!」
とのペンギンの指摘に対してバットマンは、
"You might be right."
「かもしれん」
とあっさり認めてしまう! 善と悪を相対化し、何がノーマルで何がアブノーマルかが混然としたこの映画の精神(「社会不適応の変人たちのコスプレパーティ」とか評されてしまう精神)が凝縮された会話といえましょう……と思っていた。
ところが、私の手元にあるDVDの字幕ではこんな調子なのだ。
「うらやましいか おれは仮面がなくても――
生まれつきの鳥人間だ」
「だから何だ」
「だから何だ」で流しちゃったら、会話の意味が全然違うじゃん!!
何なんだろう、これ。ひょっとしてYou might be right という言い回しは成文で、何かそういう「軽く聞き流す」感じのニュアンスを帯びているのだろうか?
しかし一方、吹き替えではちゃんと「そうかもしれん」と言っている。パッケージをみると、字幕翻訳と吹替翻訳は同じ人だ(新村一成)。一体何故に、字幕と吹替とで意味を変えてしまったのだろう? 字幕には文字数の制限がある、という事情はなんとなくわかるが、それにしたってここまで違うとは、どうにも解せないのだ。