達磨女のフォークロア

蛇に関して何かシャレの効いたことを書いてみよう、と「達磨 手足」でググッたらヒットしたお話。

3 達磨女について……陳さんのお話
”達磨”(だるま)って、ご存知ですか?(略)東南アジアや中国の奥地で行方不明になった日本人が、両手両足を切り落とされた姿にされる……というアレです。
『そんなもん都市伝説だ!本当には無い!』なんていう声も聞かれますが、そういった質問に対して、陳さんはこのようにお答えになっております。 
あたしも、実際には見たことはありませんけど、陳大人は、若い頃、香港で実際に目にしたそうです。日本人ではなく欧米系の人だったそうです。あたしは、台北であるパーティに出席した時、娼館のオーナーからその種の話を聞いたことがあります。
(中略)
張氏「昔、昔のことです。父の頃の話。今、そんなことしません。ビジネスですね」

「そんなもん都市伝説だ」という声を覆しながら、いきなりのFriend Of Friendに失笑。とはいえ、そういう免疫がない人には「うわぁ、昔は本当にあったんだぁ…」と思わせるであろう力を感じる内容と語り口だ。この話で興味深いのは、達磨女の見世物というよくある話ではなく(よくある話であることを前提にしている点にも注目すべきとは思うが)、日本〜香港&台北〜中国人という関係とそれが否応無しに醸しだしてしまう迫真性のほう。フランス〜オルレアン〜ユダヤ人という関係との相似・相違の研究も面白そうだ。真っ当な都市民俗学では既にそういう研究もされているのだろうな。
私の都市伝説マイブームは、『消えるヒッチハイカー』(ISBN:4880082392 文庫にならないねぇこのシリーズ。「赤ちゃん列車が行く」未購入なんだけど)の刊行から「学校の怪談」ブーム前夜くらいまでで、まるで深く突っ込んでいないので、日本国内での採集とか研究とかがどうなっているのか知らないの(つか興味も失くしたし)。