『NARUTO』も『BLEACH』も、戦いは大詰めというところで唐突に「実は猶予期間があります」と明かされて、敵が勝手に引っ込んで、で新展開……って、正直いい加減にしてほしい。
『NARUTO』
つまるところ、サスケとの決別とサイの仲間入りを描くための話だったということなのだろうが……。あれだけ話をかき回した暗部が、その独断専行について何のお咎めも無いまま物語からフェードアウトするのはお粗末だし、重要な第三勢力である暁は最後までほったらかしだし……。決着をつけるなり伏線として引っ張るなりしてから、次の展開へと転がして欲しいもんだ。
『BLEACH』
唐突に言及された猶予期間を、「実はそんな猶予はありません」と唐突にひっくり返して、「理由を考えてるヒマは無さそうだぜ…」で済ます……。どういうストーリー構成だ。いつまでも修行が続くよりはマシな展開とはいえ、話の組み方にもっと何かあるだろと思う。
『みえるひと』
いきなり敵が迫ってきたり時間稼ぎができたりでもそれが無効になるなんてあたりは、これも同じだったり。ただ、打ち切り崖っぷちというポジションのために、ハイペースで展開しているからさほどの悪印象はない(初連載の新人だから評価も甘くなるというのももちろんあるが)。
『魔人探偵脳噛ネウロ』
トリックはかなり無理を感じるけど、ちょっと面白かった。事件については劇中でも「まだ始まってすらいないような」と言及されてるとおり。
先週の「例の彼」とは新キャラの篚口だった。飛び抜けて印象的というわけではないが、動機に対する興味の無さはネウロにも共通している様子。「サイの話はもう終わったの?」との台詞は、彼ら3人のサイについての会話は終わったのか、という意味であると同時に「サイのエピソードは終わったの?」という意味ともとれる……かな? いずれにせよ、春川から始まる事件は意外と大きくなるようだ。
『太臓もて王サーガ』
「才色兼備」って一発で変換できるのに、なんで「才色兼美」なんて誤字に? 閑話休題、生徒会の最後の良心、吉下千里メインの回。眼鏡越しの顔の線がちゃんと歪んでいるあたりに大先生の業の深さを感じてしまう。と同時に、最終ページあたりになるとそこまで手が回っていないあたりに筆の遅さを感じてしまう(笑)。まともな人がまともなまま対処しているのにちゃんとギャグになっているあたりはなかなか巧み。