週刊少年ジャンプ#13

ONE PIECE
ゾロvsカクはシリアス担当かと思いきや、悪魔の実の能力の発現でビミョーな雰囲気に。強くなったように見えないキリンだが、それを強く見せるのが手腕というものか? それにしたって例え人獣型であれ、キリンの能力では戦いようがない気がいるが……。

魔人探偵脳噛ネウロ
扉絵はあの有名な警部なんだろうか? 今までは超人殺人者の面ばかりが強調されてきたサイが、予告窃盗という怪盗キャラっぽいことを始めたからか、作品全体も今までとはちょっと違った雰囲気に。それでも従来の路線から脱線しているわけでなく、意外と幅のある作品になってきたという感じ。

ツギハギ漂流作家
前回のウナギ鮭捕獲の件もそうだったが、「だから結局この主人公の何がどうスゴイのよ?」を見事なまでにスルーしてるな。あえてそうしているなら割と大したタマだと思うが……(これも先週書いた)。いずれにせよ、読者は付いてこれるのかという疑問がある。

太臓もて王サーガ
大石を迎撃するかのように4コマ&ショート連作。だが、この作品のキャラの基本的な設定と、ジョジョ第3部とスティールボールランを知らないとわからんネタが多すぎる。もうちょっと辛抱して、普通のフォーマットで描き続けるべきだと思う。

みえるひと
下手をすればこれが最後のカラーなのに、明神でもひめのんでも、前回登場した謎のお姉さんでもなく、エージとツキタケがメインの話という戦略性の無さが気がかりだ。話自体は、回想を絡めつつ成立した友情タッグvs理性を無くした敵、というベタな展開ながら、なかなかに熱いものなのだが……。

べしゃり暮らし
なんか毎度誉めてる気がするが、読者の予想の半歩先を行くというのはこういうことかと唸ってしまった。プロの世界の厳しさを眼前にして圭右が打ちひしがれる、というのはまず予想通り。しかしそこに違和感を感じる……というのもさほど意外ではない。だが、この回のうちに一気に「おもしれーけど……何かちげー」と口にするところまで持ってくるとはさすがに思わなかった。しかも、予想外ながら「ああ、なるほど圭右はこういう奴か」と腑に落ちるもので、ホントにまあベテランの仕事ですなあ。

『タカヤ お隣さんパニック!!』改め『タカヤ―閃武学園激闘伝―』改め『タカヤ―夜明けの炎刃王―』
こちらは、読者の予想を光速で引き離すとはこういうことかとひっくり返ってしまった作品。つーか光速超えて別の次元に飛び出してしまったよ。何の伏線も、何の前振りも一切無しで唐突に異世界ものになるとは、一体誰に予想できようか。今回に限ってもなお、これといった新設定がないというのも凄すぎる。ふつうならば何がどうしたから異世界へ行ってしまった、という大道具や状況の説明があるのに、「ビリッ」「ピシ…ピシシ…」だけでまさに「突然」異世界へ、だからな……。これほどまでに「ある意味目が離せない」作品というのも凄い。
どうでもいいが、エンジン王といったら「熱血最強ゴウザウラー」だよな。

『オオエ丼』大江慎一郎
最初にチラと見たときは、またうすた京介が新キャラを試しているのかと思ってしまった。積極的に誉めるほどではないが、ぶっちゃけこの号に載ってるギャグ作品の中では一番洗練されていたと思う。