書店の怠慢

2004年の2月25日のこと。発売を3日後に控えた「超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説 YEAR BOOK〈2003〉」が、果たしてちゃんと書店に入るのかどうか気になって、新宿にある某大規模書店で入荷の予定を聞いてみた。こちらは事前に版元に発売延期が無いことを電話で確認し、さらには書名・著者名・価格・発売日、及びISBNコードを書いたメモまで用意するという準備万端ぷり。
ところが、である。10分近く待たされた挙げ句、書店員の答は「わからない」。いくら発売前とはいえ、入荷するかしないかすらわからないとは、書店には入出荷管理システムが無いのだろうかと不思議に思ったものだ。
2005年の7月21日のこと。この日発売予定だった「サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)」を買いに、東京駅の前にある某大規模書店に行ったのだが、どうにも見かけない。早川文庫の、同日発売予定だった作品は平で積まれている。(こりゃまた発売延期かな……それとも、まさか売り切れたか?)と思い、書店員に入荷したかどうかを尋ねてみた。
ところが、である。10分近く待たされた挙げ句、書店員の答は「わからない」。なんぼなんでも発売予定日当日に、入荷したかしていないかすらわからないとは、書店には入出荷管理システムが無いのだろうかと不思議に思ったものだ。いや、さらに10分待たされた後に、入荷していないことはわかった。それは、わかった。
ところが、である。「それは書店が発注していないからなのか、それとも出版社に原因があるのか? つまり、他所の本屋になら置いてある可能性があるのか?」を尋ねると、またも書店員は答に窮してしまう。客が知りたいことの本質がわかっていないのだ。結局、「サマー/タイム/トラベラー2」は2日遅れで発売された。
こんなことがあったものだから、明後日に発売を控えた「マシンロボ・ウェッジ―マシンロボ大全集」はセブンアンドワイで購入することにした。一事が万事とはいわないが、こうして己の怠慢によってリアル店舗の書店は衰退していくのだろう。