ゾイドジェネシス「ありのままでlovin’U」感想

ミィ の「ホントの願い」と、コトナの「秘密の願い」がともにルージに託された、という話。「私、負けないんだから」と、ミィのコトナに対するライバル意識が描かれるなど、人物相関図にも微妙な変化がもたらされた様子。これまで物語の焦点は、「戦争状況の中でのルージの成長」に合っていたが、少々雰囲気を変えて陽性の人間ドラマが展開された。もっとも、肝心のルージはただ踊っていただけだったが…。

【ミィ】
「子供のころから夢見てた」本当の願いを託すのがルージに移った模様。さりげなく流しているが、従来はずっとラ・カンを頼りにしてきただけに、かなり大きな変化といえるのでは?
最後の殺し文句は「丸焼きよー!」。初見の人には「なんだそりゃ?」だろうが、これまでの回できっちりと人物像を掘り下げてきたために、自然に聞こえるのがやはり巧い。

【コトナ】
ミィが「私、負けないんだから」がライバル意識を燃やす一方、コトナのほうは「こんなに気持ちをこめて伝えているんだから届くはずよ」とミィを諭すなど、ちょっと大人のスタンスにあることが描かれていた。コトナの立ち位置はこれで固定か?

ディガルドの人々】
ごくわずかな描写ながら、ゲオルグがまさかの再登場。それも、まるで傀儡のように描かれたジーン大将の背後に位置しており、ひょっとして「実はゲオルグが真の黒幕」というどんでん返しに向けての伏線か?

ゾイド
バンブリアンのバンブーミサイルにDコングの「封印の左手」開放、そしてレインボージャークのパラクライズと、過去に一度しか披露していない技が久々に登場。特にパラクライズは「バイオゾイドには効かない」という設定にされてしまったため、二度と登場しないと思っていただけに意外だった。ただ、ゾイドはどれも人物の影に隠れてあまり目立たなかったのが残念。

つーかすげぇなあこのエンディング……。なんかうっかりCDを買ってしまいそうだ。