週刊少年ジャンプ#43

ONE PIECE まぁ、敵が相手のときはルフィの「人の話を聞かない」キャラが物語上有効に働くよね。敵が相手ならね。さてストーリー展開上CP9は、前の戦いのときより(相対的に)弱体化していないと話が先に進まないのですが、回想で「助けていいんだとわかった時のあいつらの強さに限度なんてないんだから!!!」を挿入することで、うまいこと話をつなぎました。それにしてもルフィは、ジャンプ史上でも珍しい「修行もパワーアップエピソードも無しに青天井で強くなる」主人公だな。

アイシールド21 お、予想以上に早くまもりに正体を明かしたばかりか、セナとしてフィールドに立つことに。いや、予想外であること以上に「ええと、今この段階でこの展開でいいの?」という気が……。まぁ、セナとして関東大会へ、という流れへの道筋づくりなんでしょうが。

魔人探偵脳噛ネウロ というわけで笹塚の因縁もサイでした。どうでもいいが、私が以前冗談で書いたサイ=賽がホントになってしまうとは。エレベータの容疑者3人(と犯人のダンナ)を巧く使ったオチは面白くも悲しくて、こういうのはここらへんはさすがです。

みえるひと 全体に低調ではあるのだが、明神とガクのコンビはちょっと面白いと思った。

太臓もて王サーガ 「元ネタ知らないとパロディなんて面白くない」という批判を逆手にとったのか、それとも単に思いっきりジョジョネタをやる大義名分が欲しかったのか(笑)。「何を言うだァ――ッ!!!」が芸コマ過ぎる。

切法師 最後になって化けたというか、最後まで主人公のキャラクターを一貫性させ、掘り下げたことで、打ち切りなりの見事な到達点を見せてくれました。

終・「カイン」 でまぁ「切法師」とは対照的に……な終わり方をしてしまった「カイン」。「いつも微笑んでいる」という主人公のキャラを、それが定着する前に壊してまで、最後の決着まで描き切ることを選んだわけですが……これでホントによかったんですかねぇ作者的には。あえて誉めるところを挙げるなら、最後の最後に追加された変身キャラの使い方はちょっとうまかった。

新連載 森田まさのりは元々巧い作家だし、お笑い芸人の話も過去の読み切りが好評だったのでしょうから、まず妥当と思うのですが……もう一人のほうが……。なんだって、始まる前から打ち切りになると、一読者でしかない私にわかるようなマンガを連載にするかねしかし。