週刊少年ジャンプ#36.37

BLEACH なんつーか「テンポが速い」のではなく「色々なものをほったらかしで先へ先へと進めている」感じだ。とりあえず、一護のホロウ化のことを知っているんだから何か手を打てよ親父&浦原。
 
アイシールド21 ○モン太vs鉄馬● に続いて ○セナvs陸● の決着も付いて、試合はまだ続くもののキャラクタードラマはこれで終わったも同然か。あとはどう締めくくるのかだが……。そろそろまもりはES21の正体に気付いてもいいのでは?
 
NARUTO 人傀儡、腸を鞭というかワイヤーロープに見立てているのが、うまい具合にグロい。両親がどうだったとか、それをチヨバアがどうしたとかいう過去話はほのめかすだけで突っ走ってきたが、このまんま明かされなくてもいいような気がしてきた。どうせこの話限りのゲストなんだし。
 
みえるひと なんかコマ運びのテンポが異様に悪いような気が……。映像で言うこところの「カット割」が妙に細かくしかも不自然で、どうにも視点が落ち着かない。前回までは気にならなかったのだけど……。
 
太臓もて王サーガ 小学生にはわからないパロディと、小学生しか喜ばない他愛のない下ネタとが織り成す絶妙の不協和音は相変わらず。「でも得意技は突きなのね」って、それは元ネタへのツッコミか?
 
DEATH NOTE もしも夜神パパを、どういう対立軸においてであれ、キラに対抗できるほどのキャラとして描写できていたならば、今回の死は重要な意味を持っていたのだろうが……。最後の最後までキラ=ライトのほうが圧倒的優位のまま、夜神パパは利用されっぱなしなもんだから、ホントにマヌケにしか見えない。
夜神パパを殺したのは、実は「己の正義感」であり、かっこよく言えばその「正義に殉じた」ともいえるのだが、そここはやはり行動だけでなく台詞での説明が必要だったのではないだろうか。だって、肝心のライトはそんな死に方に全く心を動かされないし、物語を支配しているのがライトである以上、読者もその視点に引っ張られるのだから。
 
「ウサギとカメとストライク」 綺麗にまとまった小品、悪く言えば教科書どおりの小粒な作品。とはいえ、登場人物を最小限に抑えていたり、野球賭博でプロ追放という過去については一切フォロー無しだったりと、話を一話にまとめるために物語の要素をざっくり切り詰める「思い切りの良さ」は、新人離れした巧さだと思った。まぁ短編をまとめる技術が高くてもWJではほとんど役に立たないのだが……。
 
魔人探偵脳噛ネウロ あらあら。サイを「たまに出てくる大物ゲストキャラ」に位置づけておいて、あとはルーチンで事件発生→解決を繰り返すものだと思っていたが、意外な方向へと話が転がり出してきたな。笛吹は必ずしも必要なキャラでないような気もするが、今後は物語上重要な位置につくのか?
 
HUNTER×HUNTER なんでこんな才能が少年誌で週刊連載の漫画を描いているんだろうか、と今さらながら改めて思ってしまった。軍儀王のピュアなリアクションだけは予想どおりだったが、「賭けはやめだ」からの展開は全く予想外で、しかし腑に落ちるもの。これがそのまま直接、大局へと影響するというのも見事なものだ。あえて文句をつけるなら、相対的にレオルのザコ度が増してしまったことはチト問題かも(苦笑)。
 
こち亀 話はナンセンス、というか思い付きひとつで押し切った感があるが、渋谷の109周辺が巨大人工プールになるというビジュアルはちょっと良かった。あと「35度を切ると涼しく感じますね」という異様な日常の台詞がちょっと巧い。