ゾイドジェネシス#18「合流」感想

レ・ミィ、セイジュウロウ、コトナ、そして重傷を負ったラ・カンはのどかなピクル村に身を寄せていた。だが、その平和な村にまでディガルドの影が迫る。ディガルドの不興を買う事を怖れた村人によって、囚われの身となる4人。しかし「いっちばんいいところで」ルージとガラガが現われ、一行を救出した……というお話。「悪意無き者が敵にまわる戦争状況の割り切れなさ」と「ルージの成長」とを描くという狙いどころは良いし、話の大筋は丁寧にまとまっていたのだが……細々とした突っ込みどころが多くてやや醒め気味。
まずルージがラ・カンに託し、今回ルージに返された遠眼鏡。「ってオイ、無敵団の回でルージ使ってたやん!」とツッコミたくなったが、見返すと、第16話でルージが使っていた遠眼鏡は別物だった(紛らわしいな)。だがそれはそれで、「第15話で一度合流しているのに、何故ラ・カンはそのとき返してないんだ?」というツッコミが。
ストーリーのもうひとつの核、「のどかな村に住むいい人たちであっても、自分達の身を護るためであれば、主人公たちに害を為してしまう」については、「まずラ・カンたちを逃がしてから、間をおかずディガルドにタレ込めばよかったんじゃねぇの?」という疑問がある。まぁ、これは結果論といえば結果論なのだが。
 
【ピクル村の村長】
でもなぁ、結果的には「バイオラプターを罠にかけた」と思われても仕方のない展開になってるし(苦笑)。この後、何らかの形でディガルドの制裁を受けてもおかしくないのだが、ルージにはそれをなんとかできるのだろうか? いや、次回の燃えてる町並みがピクル村だとしたらどうにもできなかったということだし、別の町なり村だとしたら、ピクル村は放ったらかしだよなぁ。
 
【ラ・カン】
既に「存在するだけで迷惑」と化している悲劇。しかも大怪我のせいで、数少ない仲間の足をすら引っ張ってるしで、ホントにいいとこなし。「村を丸焼きにしてやる!」といきり立つレ・ミィを「それではディガルドと同じだ」といさめていたが、ディガルドはそれなりに目的があってやっているのだから、単なる私怨で村を焼き払ったらディガルド以下の悪党だと思うぞ。
 
【ロン】
一行で最もうさんくさいキャラが、ただひとり未だ合流せず。これは裏切りへの伏線? それともどこからか援軍を連れてくる?
 
【セイジュウロウ】
仲間が少ないとしゃべるしゃべる(笑)。病魔は都合よく引っ込んでいる模様。
 
【ゲオルグ
あちゃあ……。骨格写真、義手のはずの左腕に普通に骨が入ってるよ……。怪我の治らないラ・カンとの対比によって驚異の回復力が描かれる。しかし、これはゲオルグだからなのか四天王だからなのかが判然とせず、左腕の件もあってどうにもモヤモヤした気分。ディガルドの士官が驚いているくらいだから、相当に特殊な治療技術なのだろうが……。
 
ゾイド
湿布薬を貼るような修理は、やはり自己修復能力を助けているのだろうか? ちょっと面白い描写だった。バイオトリケラはまたまた角伸ばしアクションで大暴れ。しかし、玩具のギミックにはないことで活躍されても、トミーはちょっと困るだろう(苦笑・ていうか、当然こういうギミックがあるもんだと思ってバイオトリケラを買った人は相当ガックリきそうだ)。コアむき出しという設定上の弱点を突かれたのが可笑しかった。ムカデバラッツのちょこまかとした動きが、今回の隠れた見所?