ゾイドジェネシス#14「脱出」

引き続き収容所での強制労働。そして、ルージはついにフェルデの行方を知るが時既に遅く……。他方、ゼルフト守備隊の生き残りたちが反乱を起こすも、それもまた失敗に終わるという救いの無い話。
ルージが旅の目的を失うという、シリーズ上のターニングポイントの回だし、ディガルドの脅威を中心に戦争の悲劇を描くのはいいのだが、しかし前回に続いてメリハリに欠けてダレ気味の印象。収容所はひょいひょい抜け出せるし、士官宿舎に潜入する過程にも何らスリルが無いし、捕らえた士官が徒歩で逃げ出しているあたりに至っては、根本的に演出が出来ていないんではないかと……。ゾイド戦の一番の見所がモルガ対モルガそれも銃撃オンリーというのもなあ。

世界観
「お前さん、この町の人間じゃないな。この町に、あんなに暑さに強い人間はいない」ってオイオイ、訛りとか格好とか、他に色々あるだろ(苦笑)。大体、この台詞が出てくるまで「暑さ」の描写なんて無かったし。

ディガルド
フェルデを特別扱いするあたり、ジェネレーター職人はディガルドにとっても有用な人材の模様。逆に言えば、ディガルドにはジェネレーター職人がいるということで、今後ルージが目指すのはそちらになる?
工事現場、町民の憎悪がルージに向くようにと「この班には力の余っている奴がいるようだからな」とノルマを増やすあたりは、恐ろしくイヤらしい。
バイオゾイドパイロットは意外や普通に体力づくりと講習をしていたが、一方で敵味方の区別が付かない描写があったり、このところバイオラプターパイロットの描写が無かったりと、やはり裏がありそう。
どんな非常時でもまずは身だしなみを整えるのがディガルド軍人なのか(苦笑)? 言われるまま着替えさせるルージたちもルージたちだが。

ラ・カン
「だが、彼らは命を懸けてディガルドに立ち向かった……立ち向かったのだ」 公式サイトのキャラクター紹介でバレているが、劇中ではまだラ・カンの過去は明かされていなかった? それなりに重要な台詞のはずだが、油断していると聞き逃しそう。

オルグ
なんと便利な義手か。『第08MS小隊』のノリスのグフを連想するぞ(買うつもりはないが、祝・ジオノグラフィ商品化)。モルガを奪って反乱分子を圧倒するところはそれなりの見せ場だったが、「そもそもどうやってハッチを空けたんだ?」という描写の至らなさが気になって乗り切れなかった。