ゾイドジェネシス#2

前回からクオリティが下がることもなく(上がりもしなかったが)、ひととおりの状況と基本設定を説明しつつ、ルージとレ・ミィの出会い、そしてライバル登場を描くという、「序盤にやるべきこと」をひととおりこなした感のある第2話でした。

世界観】 かつてのディガルド公国が、今ではディガルド武国に、との話。2クール目あたりから敵国ディガルド内の政権争いの話へとふくらむのでしょうか。前回も出てきた「レッケル」が、従来あやふやにされていた“ゾイドの燃料”と確定。となると、いずれ補給をめぐってのドラマもできそうですな。「唯一バイオゾイドを倒せる特別な鍛え方をした金属」は、放映前は「メタルZi」とアナウンスされていましたが劇中では「リーオ」という名に。まぁ「メタルZi」ではわかりやすいけど安いよね。

ゾイド】 デザイン的に突進しかできないランスタッグの武器、アクションさせづらいだろうなと思っていたら、突き刺したところでカメラのほうがぐるぐるというちょっとした工夫を見せてくれました。角をトラバサミにして骨恐竜を捕らえる、なんてのはシュールな絵でしたが(笑)まぁあれもアリかと。しかし今回も見どころは戦闘以外での描写。鹿の後ろ蹴りでの消火活動と、それをまねての「猫のトイレ」のライガーには笑いつつも感心。

主人公】 「ゾイドに乗ってるんだな……」で感極まって泣いてしまうルージ君。か……可愛い奴。感じの良い少年だけど、やたらとつっかかってくるレ・ミィに圧倒され気味だわ、「村の外の世界に興味はないのか?」とラ・カンにも突っ込まれるわ、敵の潜入に何も出来ないわ、おまけに本をもらうわ(笑)で、ちょっと頼りない感じ。だからこそ今後の成長に期待できます。レ・ミィとの「変な名前!」の会話の前後で陽の落ち具合が極端に違うのですが、その間、ぼーっとして過ごしていたとしてもルージ君なら不自然ではない(笑)。

ヒロイン】 ルージ君とは対照的に、押しが強くて気分屋なレ・ミィ。ルージを踏みつけて超ハイジャンプ、くるくるまわって踵落とし、はたき落としたナイフを蹴り上げて手に取り、構えなおして斬り付けるというアクションが無駄に華麗過ぎる(笑)。大人しい主人公と活発なヒロインというのは定番の組み合わせですが、活発どころじゃないよこの娘。ラ・カンは「ミィ」と呼んでますが、レがファミリーネームなのか? 

ライバル】 商人に変装しての偵察には意表を突かれたが、前回、村の外の情報は商人から聞かされるという台詞がさりげなく入っていたために、自然に受け入れられた。いやまあ、指揮官が変装して小村に潜入だとか、偵察のついでに暗殺を謀ろうとするとかは何かヘンなんだけど(笑)。「ゾイド乗りの……ザイリン!」とかっこよく名乗りをあげた後の、「本は君にあげるよ、ルージ君」が余裕綽々でニクいね。