「若造のいうことかあああっ」と、長谷川裕一の挑発に乗せられて(?)ドゥガチの口を通して本音を漏らしたのがトミノ監督(無印「機動戦士クロスボーンガンダム」6巻カバー折り返し)……だというのはさておくとして。
機動戦士クロスボーン・ガンダム (6) (角川コミックス・エース 2-22)
- 作者: 長谷川 裕一
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/06/23
- メディア: コミック
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ていうかアイーダ姉さん、「Gセルフを操れたおかげで」って言ってたけど、ベルリはともかくアンタが海賊やってたのはGセルフとは無関係だろとツッコミたくてたまらない。カーヒルだって海賊部隊に入った時点で常に死のリスクを背負っていて、ベルリ以外の誰かに殺されていたかもしれないわけで、、なんだろう、あの発言は監督の若者に対する悪意、若者にありがちな責任転嫁の非難なんだろうか? と無駄に深読み。
一方、ベルリのほうの心情の変化は、生身の人間としてはよくわかるんだけど、物語としてはわかりづらいと言わざるを得ないのだった。オープニングにも折り込まれているテラスでの会話のあたりまでは割とのんきで穏やかなだったのに、翌日になるといきなりカリカリイライラで情緒不安定。そういうことってあるよね、とは思うし、のんきなフリをしていたのはアイーダ(と周囲)への気遣いだったとも理解できるけど……。「お話」の主人公の心情は、もうちょっと単純明快でいいのではなかろうか。難しいものです。
ディテールの問題。前回の感想でちょっと触れた『ガンダムAGE』のファーデーンには「コロニーの地下都市ってなんやねん?」という落ち着かない設定があったが、こちらの窪地では「もともと地下だった」と言われればベルリは「ひょっとするとこの下がすぐ宇宙ですか?」と言い出すあたりに感心。こういう、割とどうでもいい細かなところ(笑)で、地球上とは異なる環境であることを印象付けるのがさすが。まぁ一方で、さりげなく置かれた蚊遣り豚に「人工の大地なのに蚊がいるの?」という疑問があるわけですが、そこはムード重視といったところ?