『まんがタイムきららキャラット』11月号

「GA」と「ひだまりスケッチ」の2大看板が休載。もちろん残念なんだけど、この雑誌にはこれが平常運転でむしろ安心してしまう。先月は一体なにがあったんだろう?
 
「Aチャンネル」
表紙&巻頭カラー。表紙はトオルひとりで、ショッピングバッグを4つも提げて気取っているという不思議なポーズ。本編は、ナギとトオルという珍しいコンビがメイン。るんとの基本コンビや同級生コンビとの取り合わせだとツッコミ役の印象が強いトオルだが、今回はボケポジションの話も多くちょっと新鮮だった。ナギはツッコミ役を果たす一方でダメ人間要素もフィーチャーされて、ナギ一押しの私には嬉しい回でした。
 
キルミーベイベー
ある程度連載をやっているマンガに必ずある「腹の中が見えないゲストキャラにレギュラーキャラが翻弄される」回だが、それが人間でなくオウムなのが実に「キルミー」らしい(まぁゲスト刺客も毎度こんな感じだけど)。噺づくりのベクトルが、あくまでやすなとソーニャのキャラを立てる方向を向いてるのね。
 
「まちカドまぞく」
読み切り2話を経て連載開始。センターカラー。これ、構造は「キルミー」と同じでメインキャラ2人の掛け合いなんだよな。こんな調子でシャミ子の空回りが続くんでしょうか。前2回では「とても強いが冷めている」以外にキャラ付けがなかった魔法少女・桃だが今回でトレーニングマニアだと判明。今回は面白かったけど、今後のキャラの掘り下げがどうなるかがイマイチ見えない。
 
「NEW GAME!」
最近妙な形で話題になっていて、1巻は増刷する端から完売しているらしいけど、面白くなるのは1巻収録分の後、ねねがアルバイトで職場に来てからだよなーと思う。今回も、ねねの視点から職業人としての青葉が掘り下げられて面白かった。
 
「ばーどすとらいく!」
センターカラーで謎の隣人がついに登場。引きこもり設定はかなりありがちですが、地球外知的生命体探査が趣味ときたか。しかもスケプティックで「異星人が実在している世界にあって、宇宙人の非実在を証明しようとする」という、かなりややこしい娘。前回の恐竜と鳥類の関わりといい、萌え系4コマらしからぬSF的なアイデアを投入してくるんだよなこのマンガ。
 
「セカイ魔王」
センターカラーで最終回。なんかものすごい勢いで説明し始めたーっ!? という感じのネーム過剰は正直読みづらかったけど、内容的にはこれまで断片的に描かれてきたことのおさらいなんで案外アタマに入ってきた。世界のシステムは、妖精の介在の仕方を改めることで魔王・勇者が不要になるよう改善し、その中で(元)魔王とアルシャさんが「魔族と人間が一緒に暮らせる方法を模索していく」ということかな。大きな盛り上がりや、はたと膝を打つような予想外の結末はなかったけど、その分じんわりとくる幕切れでした。
 
「カスタムメイド!」
今回は二人でハンバーガーショップに行く話。店員という、2人を外から見る視点の存在が面白かった。そして1コマめの「魔女っこまちこ」はらぁらの「かしこま!」っぽかった。
 
そして次号から「カスタムメイド!」は連載化。嫌いじゃないけどそこまで人気があるとは思っていなかった。つか、「一夜漬けで何でもできる」設定のオチというかデメリットが描かれていなかったり、どこで漫画の原稿を描いているんだ? という謎が放置されているんだけど(住み込みでなく通いなのか?)、そこらへん今後どうなるんだろう?

次号からの新連載は他に、私には「読めない」マンガだった「へんてこバスと飴玉くるりと、「いつか四つ葉のシャムロック」のまだらの新作。「〜シャムロック」ではない「新作、連載開始!」という告知が何だか微妙だ。さらに8月号で「先輩には頭が上がらない!」が終わったばかりのが早くも復帰。慣例により「連続ゲスト」枠ですが好評ならこれも連載になるのでしょう。