映画感想2本

25日は最終日のパトレイバー 第3章」を見てきた。面白かったけど特別料金1500円でもまだ割高に感じた。言ってしまえばTVシリーズ2話分だもんなぁ。無論TVシリーズよりはお金がかかってますが、何というか貧乏くさくてボリューム不足。

役者はみんな思っていたよりも良い感じで、野明に相当する娘や、遊馬に相当する相方といった若手も好印象。香貫花に相当する人とか、「大怪獣現る 前編」の女学者とかはいかにも押井守好みだなー。

98式もヨタヨタ動いたり蜂の巣にされたりの大活躍(活躍か?)。実写版の新デザインはデコレーション過剰な印象があったけど、映像で見る分にはあのくらいのデコボコがあって丁度いいと感じた。ただ、肩の赤色灯のデザインはもうちょっと考えて欲しかったな。キャリアで陸送されている時の前面側の見た目を優先したんだろうけど、立ち上がった時に人間の目線で見上げると発光部分がほとんど見えないというのはぶっちゃけ失敗だろう。

脚本は、うん、まぁ、面白かったんだけどね。いわゆる「マンガ」なストーリーを生身の役者がやることの難しさを感じてしまった。「大怪獣現る」は端っからパロディだからまだいいんだけど、「野良犬たちの午後」はあれ、テロリストたち射殺していい状況だったよね。

ともあれ「大怪獣現る」にどうオチを付けるかが気になるので第4章も観に行く気になった。
 
そして26日は2日目のゴジラ。「大怪獣現る」に「ゴジラ」と2日続けて芹沢博士の登場だ。3D(吹替)でレイトショーの1700円。まぁ、多少なりとも興味を持っているなら見て損はないよ、というレベルの作品。新怪獣ムートーは怖いしゴジラはデカくて強い! ゴジラの新デザインもさほど違和感はありません。

ただ、脚本は覚悟していた以上に酷かった。米軍の対応がおそろしくお粗末で、有効な策を打てないどころでなくどんどん状況を悪化させていく……というのは「米軍が間抜けだから」と理解できなくもないが、その際「ムートーの能力によって電子機器が使えなくなる」という根本的な設定が場面によって都合よく無視されるのはちょっといただけない。

人間ドラマのパートも邪魔というか、恐るべきことに「これならエメリッヒ版のほうがまだ巧くやってたなぁ」というレベルです。あそこで主人公が対面する(→以下ネタバレ)ム ー ト ー を♀でなく♂のほうにしておけば、父親からの因縁に落とし込めたのに、そういった基本的なところも外してる感あり。

そうそう、日本の描写がトンチンカンな東洋風味だったんですが、あれはどうも「15年も昔のことだから」という演出意図だったらしい。そしてそこで登場する車が、メインがスバルフォレスター(初代)なのはいいとして、日産フィガロエスカルゴ、パオのパイクカーシリーズ(残念ながらBe-1は無し)とその流れをくむラシーンという謎のセレクト。80〜90年代の日本車ファンは必見です(他に三菱デリカスターワゴンとか光岡ビュートとか)。フィガロは「パシフィック・リム」でも過去の日本の場面に登場していたけど、なんだろう、あれが「日本車らしい」と受け止められているんだろうか?