最近見たTV番組

これまで感想を書いてなかった作品についてちょっと厚めに。
 
ダンボール戦機ウォーズ」
前シリーズが世界の存亡をかけた戦いにまで行き着いてしまったので一旦リセット、設定を一新して、ドラマは学園もの基調、バトル描写はミリタリー風という美味しいロボットアニメになった。
独断専行で飛び出すアラタ、「待て、命令に従え!」の小隊長……というワンパターンはどうかと思うし、マルチギミックサックがもう見せ場を失っているあたりはオーディーンの変形・Σオービスの合体・イカロスの変形と続いた悪しき伝統を受け継いだ感はあるが、今のところは面白がって見ている。

このダン戦とか、トンデモないけど人目を引くアイデアでリニューアルを繰り返す「イナズマイレブン」(私は見てないけど)とかを思うと、「ガンダムAGE」失敗の原因はレベルファイブでなくサンライズに有ったのではないかと疑わざるを得ない。日野晃博自らシリーズ構成だの脚本だのと力を入れたのがマズかった……といわれるけど(まぁ私もそう思うけどね)、日野個人はさておきレベルファイブとしての関与度の高さ、裁量権の大きさはダン戦やイナイレのほうが上なわけで。

脚本家をみても、木村暢も兵藤一歩も、ほかの作品ではふつうにふつうの脚本を書いてるわけで、そうなるとやっぱりサンライズのプロデュースに問題があったんじゃないかね。
 
「ロボカー ポリー」
発進プロセスの中で、ロイの装備を標準の救助ハシゴからクレーンに換装するあたりに胸がときめいた。今期はロボットアニメが妙に多いが、発進プロセスと変形プロセスをきちんと描写しているのは「ポリー」だけ。わざわざ描き起こしたライバードHS変形プロセスを2回しか使わなかった「ジャイロゼッター」の関係者は爪の垢を煎じて飲むように。

話のほうはマァ就学前の児童向けで他愛ないのですが、基本に忠実な良心的アニメで安心して見られます。「主にゲストキャラが身勝手なことをする→レスキューが必要な状況になる→出動だー!→救助完了、ゲストキャラ諭される」の基本パターンの繰り返しですが、だからこそ大筋が決まっている中でのバリエーションの作り方、キャラの描き分けの巧さを感じる。
 
WORKING!!
山田(偽名)の兄らしき山田(偽名)まで加わってオープニングがいよいよにぎやかに。この流れで素直に第3期をやればいいのに、同じ原作者の別作品のアニメをやるというのは、やはり原作のストックが足りないのか?
 
「獣電戦隊キョウリュウジャー
ラッキューロは毎回毎回ギョダーイかクラーゲン並に働いてるでしょカオスさん。こたつにあたって第9号を(月刊誌の9月号っぽいのを)読んでいるという微妙な季節感は何なんだろう? 放送時期は大方わかっているだろうに。

「ブレイブもほどほどにな」「荒れすぎにも注意だ」って細かいよトリン。今回もまた変身ダンスの後ろで棒立ちだったけど、それもネタの一部のような気がしてきた。しかもこの回、ゲスト声優がボスポジションの名キャラクター・ドギーでおなじみ稲田徹なんだよな。
 
ドキドキ!プリキュア
松田聖子かビビッドレッドの人か。今どき馴染みがあるのは後者ですが、それとも今どこかで流行ってるんですかね、「ビビッときた」?

以前にネタ半分でレジーナについて、キングジコチューは「自己中といいながら我が子は可愛がり、わがままを認めている点、「子供は他者か、自己の拡張か」という問題意識で突き詰めると面白いかもしれない」と書いてましたが、今回はレジーナが「だってやったの私じゃなくてパパだもーん」と言及。父の庇護の元にわがままが許されているのにそれを顧みない点、まさに自己中心的で無責任な言説ではあるのですが、まぁ確かに親のしたことを子が負う義理はないですな。

しかしそれはそれとして難敵ではあるわけで、この先どういう落としどころに持っていくか気になるところ。

今回は変身後でも「マナ」だの「マナちゃん」だのと言っていて、あら珍しいと思ったら、対するマナの台詞は「ダイヤモンド! ロゼッタ!」でズッこけた。徹底しているのか中途半端なのか。 

「ビーストサーガ」
無用な戦いはしたくない、などとイイ人っぽく見えて部下を平気で捨て駒にする非情なシーレンスと、これまでずる賢そうに描かれていたけど部下を見殺しにはできない人情家のビルソード、という対比が面白い。そして何より、大声で独り言を言ったら王子にバッチリ聞かれているチタンバートンの天然っぷりよ!

無闇にキャラクターが多いのに、それぞれきちんと個性を持たせてあるのが巧いね。まぁ一目見ただけでキャラがわかる、というのも大きい気がするけど。わずか15分の枠なのに、毎回きちんとバトルとおちゃらけがあって、そのうえサーガの名に恥じない大長編としてシリーズが構成されていて、実はけっこう凄いことやってる作品じゃないかと思う。
 
宇宙戦艦ヤマト2199
冒頭のCMで見たシーンが本編でも。次回でDVD・BDに追いつくんでしょか。

女性クルーが多いのはいいとして、色恋沙汰、というか三角関係がクローズアップされるとなんかいよいよ「マクロスかよ!」という気分に。狭い艦内、そのうち痴情のもつれによる刃傷沙汰とかもあるのでは……。ああ、そのための保安部か。

痴情のもつれはネタとして、ここで保安部の存在にスポットが当たったということは、この先何かシリアスな艦内騒動もあるのかも? 里心がつくとか何とか導入部で振っておきながら結局なにも起きなかったのも気になるところ。

真琴のメイド姿とか着替えとか、百合亜のDJとかはサービスシーンのうちなんでしょうが、嬉しくないわけではないけどそーいうのは別に期待してないというか何というか……。

旧作からの変更点については今回はあえてノーコメント。ただ、沖田艦長と古代との交流の描写が弱くなっているのはさすがに気になる。疑似父子的な関係って今でもドラマとして通用するというか、今のほうがむしろウケると思うんだけどなー。サービスシーンの件と合わせて、「今」のアニメにするためにしていることがちょっとズレてる感じがする。
 
冒険者たち ガンバと7匹のなかま」
面白いけど所詮はというかテレビ版「ガンバの冒険」の再編集なのであまり語ることはなく。
アニマックスではこのところ「忍者ハットリくん」の番宣をやってるんですが、「ガンバ」のイカサマといいハットリくんといい、堀絢子っていい声してるよなーと改めて思う。「プリンプリン物語」のカセイジンとか、見た目と言動のインパクトに引っ張られてそういうキャラとして受け止めちゃうけど、♪誰にだーって取り柄があーる の歌とかすげぇ二枚目声なんだよなー。