「ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟」
先日MXで放映されたのを録画視聴。元は「1989年3月21日にTBS系列で放送されたドラマ」だそうで、スタッフにも役者にも物故者の名前がみられる。だがどうにもつまらな過ぎ＆長過ぎで、だいぶガマンしたけど１時間半くらいでギブアップ。ハヤタにスプーン掲げさせて怒られてるあたり。
実相寺昭雄の自伝的小説「星の林に月の舟」ならこれでもＯＫだが、「ウルトラマンをつくった男たち」がメインのタイトルではこれはダメ。まだどんなものか固まっていない時代の「ウルトラマン」の制作物語を描くには、実相寺昭雄（吉良平治）のキャラは尖り過ぎなんだよ。
ワンパターンのマンネリの硬直化でジリ貧状態に陥っているモノが主題であるなら、そこに「異端の他所者」たる主人公が現れて全く新しい切り口を見せる……ってのはドラマになるけどさ。この作品は作品内で「怪獣は不気味に暴れていればいい」とか「ウルトラマンは超然としたヒーローである」とかいった前提を見せないのに、そういう固定観念をいきなりジッソーくんが壊していく、という話になっている。無い前提を壊したってドラマにならないってのよ。
あるいはそれを前提として認めたとて、ウルトラマン人気はまさに絶頂だったんだから、ジッソーくんがやらかすことはただ人気に水を注すだけの自己満足にしか見えなかった。
ところで成田亨に相当する人物を、しかし池谷仙克のもじりとしか思えない「池田」という名にしたのは、遠慮なのか確執なのか？
……勘繰り過ぎかな。池谷の池に成田の田だと思えばいいのか。
「THE UNLIMITED -兵部京介」 最終回
「有望なタイトルだと思うなら素直に『絶対可憐チルドレン』の続きをアニメにすりゃいいのに」と正直今でも思うけど、パンドラサイドを主人公にしたスピンオフなんて妙な企画を立てた人も、そして実際に作った人もよくやったと思う。
ラス２話バタバタし過ぎとか、ユウギリの存在は原作とのすり合わせはどうすんの？とか（「そこは本編新アニメをお楽しみに」じゃないかとも思うけど）、細かい不満は無いわけではないけど、『絶チル』という素材本来の味は殺さず、よくぞここまでアニメオリジナルの話を作ってくれたもんだ。
そういう意味では、萎縮しているとさえ思えるほど「原作に忠実」だった『ジョジョの奇妙な冒険』と好対照でした（どちらもちゃんと面白かったからこそそういえる）。
「たまこまーけっと」最終回
うん、予想どおり、何がやりたかったかわかんないアニメになりました。終わる前に３月17日付みたいなことを書いといてよかったな。
「遠い南の国のお后様に選ばれるも、子供の頃から住み慣れた商店街に居続けることを選ぶ」というストーリーなら、チョイと王子様さえいれば十分で、デラはストーリー上なんのために存在するのか最後までわからなかった、というか最後まで存在意義が無いままだった。ストーリーへの関与度抜きにキャラクター造形だけみても、いてもいなくてもどうでもいい存在だった。いやホント、「やりたいことはわかるけど底抜けに稚拙過ぎた」とか「やりたいことの志が低い」とか「やりたいことが途中で変わっちゃったんじゃね？」とかでなくて、何がやりたかったんだかさっぱりわかんない。
「まんがーる！」 最終回
これは何がやりたかったかよくわかる。現場はどうか知らないけど、企画書にはまず間違いなく眼目として「『コミック アース・スター』の認知度向上ならびにイメージアップ」と書いてあったはずだ。
そもそも当の『コミックアース・スター』の誌上で「創刊！コミックアース・スター編集部」（初期タイトル）なんて連載しても単なる内輪話に過ぎず、誌面の外のアニメにおいて「コミックアーススターって雑誌があるんだよ〜もう単行本も出てるんだよ〜」とアピールすることが、この「まんがーる」というプロジェクトの目的というか到達点だったんだろう。そういう点でも「まんがーる」のアニメ化に行き着いて終わるというのは綺麗な締めだったし、まぁ掲載誌の認知度向上という目的は果たせたんじゃないかと思う。
非オタ層にもアピールできる「ヤマノススメ」とワンセットでの放映だったのも、「じゃあアース・スターって何が載ってるの？」的な疑問に先回りして答えており、よく練られたプロジェクトだなと感心する。
……え？ 遠まわしに何が言いたい、だって？ いやいや、認知度が上がってもイメージとか売り上げとかが向上したとは限らないよねとか、これが「あがり」だから「まんがーる」というタイトルは使命を終えちゃったよねとか、そんなこと思っても書きませんよ？
どうでもいいが「アニメといえばエンディングのダンス」って認識は古い気が……。あと、冒頭の「創刊１周年！」「これだけ並ぶとソウカンね」に誰も突っ込まないのが気になった。
「ｇｄｇｄ妖精ｓ」 最終回
何がいいってＣＭ飛ばさずに済むのがいいよねこの番組。
