車を運転する犬と「おサル電車」

ニュージーランド 犬が車を運転
12月7日 8時42分

ニュージーランドで、犬が7週間の訓練のすえ、車を運転できるようになったとして、大きな話題となっています。

車を運転する訓練を受けたのは、飼い主から虐待されたり捨てられたりして保護された3匹の犬です。
ニュージーランドの動物虐待防止協会が、犬の賢さをアピールして保護された犬の引き取り手を増やそうと始めました。
(以下略)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121207/k10014017971000.html

「動物虐待防止協会? あれ、たしか『おサル電車』って動物虐待ということで廃止されたんじゃなかったっけ?」とちょっとググる……。ウィキペディアにこうあった。

概要
おサル電車は、1948年9月23日に上野動物園で営業開始した。当初の運用は、バッテリー駆動の電気機関車を猿が運転して客車を牽引する方式で、乗客は子供、金額は3円であった。猿が運転するわけだから、気ままにバックしたり、止まったりすることがあり、それもうりの一つであった。おサル電車は、スタートするとたちまち人気アトラクションとなった。
その後、猿の訓練が大変であること、10歳以上の猿は凶暴性を帯びて乗客に危害を加える可能性があることなどを理由に1955年ごろには猿による運転が中止されて係員による操作に切り替えられ、猿は先頭車に座るだけとなった。
1962年5月には開園30周年を機に大幅な改装が行われ、軌間は従来の455mmから520mmに、軌条は6kgから9kgに、集電方式は直流第三軌条方式になった。車両も大型化され、先頭車は当時開業間近であった新幹線車両を模したものとなった。
しかし1973年に動物の愛護及び管理に関する法律が制定、「おサル電車は、猿に多大な負担をかける」という判断から、動物園は廃止を決定。おサル電車は1974年6月30日に廃止された。
最終日には「さよならおサル電車」が開かれ、今まで運転する側であった猿が乗客となる場面もあった。
(略)
また、このおサル電車は子供向けのアトラクションの他に、動物心理学の実験、猿の知能の紹介といった目的もあった。
(略)
廃止原因の圧力説
上述したとおり、おサル電車の廃止は動物園側の考えによる。ところが、「おサル電車は、動物愛護団体の圧力で終了した」というイメージが広く知れ渡っている。これは、おサル電車の廃止決定後、存続派の人と動物愛護団体との激論をテレビなどのマスメディアが大きく取り扱ったためである。
(ja.wikipedia.org/wiki/おサル電車 ……全角文字入りURLやhttp://www抜きだとリンクしない仕様はいつ改善するんですかはてなさん?)

直接の根拠は確かに「動物の愛護及び管理に関する法律」であり、理由は「猿に多大な負担をかける」だけど、動物愛護団体は濡れ衣である、というわけか。
ともあれ本来は単なる見世物でなく「猿の知能の紹介」という大義名分もあったとのこと、犬に自動車運転のトレーニングを施すことと同じなのが面白い。
 
そして思わぬところで……。

なお、おサル電車を世に生み出したのはロボット研究家である相沢次郎と言われることがあるが、相沢が上野動物園に提案したのはロボットが運転する電車であり、サルが運転する電車を考えたのは上野動物園側である。

相沢次郎の名を見る。

大阪万博で展示された、フジパン館の一郎たち兄弟も展示。これをデザインした相澤次郎は今では埋もれた存在だが、一時は「ロボット博士」と広く知られた、戦前から日本におけるロボット研究の第一人者だった。再評価されるべき人物だろう。〈…知らなかった〉
 
2010-09-28付『静岡県立美術館「ロボットと美術展」』
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20100928

機会をみてちゃんと調べてみよう。