アニメ誌のテリトリー

ジャイロゼッターといえば、総監督の高松信司氏のツイートによると、放送前のアニメ誌の監督取材は『ニュータイプ』だけだったという。それに絡めて、勇者シリーズの思い出として、吉井プロデューサーに「アニメ誌に載るような作品にしちゃだめだ! そのかわり幼年誌の表紙を取ろう!」と言われたというエピソードが語られ、「「ジャイロゼッター」は、純粋にキッズアニメとして作っているつもりです」と締めています。
高松さん吉井さんのお話はもっともで、ここで私が「あれまぁ」と思ったのは『ニュータイプ』だけ、という点。
アニメ誌の昔のイメージからすると、純粋なキッズアニメであっても一見の価値がありそうなら嗅ぎ付ける、そういう嗅覚を持っているのって『アニメージュ』なんですよね。
ガンダムブーム以前に既に創刊していて、極論すればキッズアニメしか無かった時代に、ハイティーン以上の視聴者に「アニメの見方」を伝えたのが『アニメージュ』。それに対して『ニュータイプ』はずっと後、「Zガンダム」前夜の創刊で、アニメファンというマーケットがほぼ確立された時代だから、そこに絞り込んだ誌面を作ってきた。「ガンダムと女の子が交替交替で表紙になった」という事実に、明確にカラーが出ています。
微妙なニュアンスがありますが、対象読者層を一言でいうと、
「アニメマニア」向けが『アニメージュ
「アニメオタク」向けが『ニュータイプ
「アニメファン」向けが『アニメディア
そういう認識でした。
なのに「ジャイロゼッター」に注目したのは『アニメージュ』でなく『ニュータイプ』だった、という。まぁ、キャラデザインなどはいかにもアニオタに好まれそうで、その点『ニュータイプ』のイメージとのギャップはないのですが、それにしても『アニメージュ』は……。
……。
……あれ? いまの『アニメージュ』ってどんな雑誌なんだ? 版形変えたあたりから(何年前だよ!)全くイメージできなくなっている。今もヒロイン人気投票でナウシカが1位だったりするの?