とんぬらさん

漠然と基本設定しか知らなかったのだが、書店で6巻が売られているのを見て、「そういやこれも『ケロロ軍曹』と同じく『「平和な家庭に異形の変キャラが…」って設定』で『ヲタクとアニメエイジのための』マンガだな」(2月24日付)と、試しに1巻と最新6巻を購入してみた。

とんぬらさん 1 (IDコミックス REXコミックス)

とんぬらさん 1 (IDコミックス REXコミックス)

とんぬらさん 6 (IDコミックス REXコミックス)

とんぬらさん 6 (IDコミックス REXコミックス)

1巻はリアル書店に置いていなかったのでamazonで購入。



……うーん、とんぬらさんのキャラは強烈だし、けれど万人受けしそうな感じだし、主人公の母親の「過激なまでに厳しいけど言っていることは正論だから「躾」の枠内に収まっている」という造形も新しいし、その半面、主人公の三姉妹はベタな造形に抑えているのも巧いんだけど……。
エロ画が邪魔。
なんつーか、「健全なお色気」という逃げ口上があるけど、この漫画のエロシチュってすげぇ不健全なの。詳述は避けるけど。
6巻に出てくる、脱走したヒヨコたちの「産む機械」のイメージなんかは、その不健全さがうまいこと風刺になっているんだけどさ。是とすべきでない状況とエロ画のインモラルさがちゃんと噛み合っていて。
買って損したというレベルでは無いものの、これではちょっと他人に勧められません。お色気要素のさじ加減がもうちょい巧ければ、ポスト『ケロロ軍曹』にも成れたかもしれないのに、と惜しまれます。とんぬらさんのキャラだけで十分に読者を獲得できたはずで、どうしてこうなったんだか。マイナー誌連載だと己のポテンシャルに気付かずにマイナー誌なりの描き方をしてしまう、ということか?