中島諭宇樹の次回作

おそらくアニメと同時期に終わる漫画版『デジモンクロスウォーズ』に続く中島諭宇樹の次回作が『聖闘士星矢Ω』だったら、『週刊少年ジャンプ』の打ち切り作家には名誉なことのような気がするが、正直あまり歓迎しない。
小理屈抜きで「小宇宙」といえば何でも決着がつく大ざっぱさが魅力の「星矢」は、細部にまでスジを通そうとする中島諭宇樹の繊細な作風には合わないだろう。「星矢」の作品世界は、神話からの引用にイマジネーションを注入して膨らませていく「ファンタジー」だけど、中島諭宇樹の資質は理屈を積み重ねていく(そして理屈の間隙を突く)「SF」方向にある。『エレメントハンター』『デジモンクロスウォーズ』そして『ひまスペ兎!( ≧ω≦)』と、そちら向きに伸びてきただけに、ここで「星矢」に1〜2年取りかかってしまったら後退ではないか、とさえ思う。
まぁ、そもそも『聖闘士星矢Ω』の雑誌展開がどこなのかさえ公表されていないので(十中八九集英社で『Vジャンプ』か『最強ジャンプ』のどっちかだと思うが)、杞憂ではありますが。まず望むべきは『ひまスペ兎!( ≧ω≦)』の単行本化だな。