毎日新聞・東北新幹線復旧記事の狂気

3月25日付「毎日新聞・東北新幹線復旧記事のお粗末」、3月28日付「毎日新聞・東北新幹線復旧記事の悪あがき」の、できれば無いほうがよかった続き。
同紙【斎藤正利】記者は、どうも独自のソースについて余程の自信か、あるいは歪んだプライドがあるようで、他紙や同じ毎日新聞の別の記事が「東北新幹線は『4月下旬までに』全線復旧」と伝えるなか、ひとり『4月20日めど』と報じ続けてきました。
当ブログでは取り上げませんでしたが、4月4日の報道でもまだ、他紙が「4月下旬まで」なのに対し、「20日前後の開通を目指している」と言い続けています。

東日本大震災東北新幹線、7日に盛岡−一ノ関間運転再開
http://mainichi.jp/select/today/news/20110405k0000m040050000c.html

JR東日本は4日、東日本大震災のため運休している東北新幹線那須塩原−盛岡間について、盛岡−一ノ関間が7日▽那須塩原−福島間が12日ごろに運転を再開する見通しになったと発表した。残る福島−一ノ関間も20日前後の開通を目指している。
(略)

前にも書きましたが、「20日前後の開通を目指している」という話を聞いているなら、それを伝えてもいいでしょう。しかし、これはあくまで「JR東日本は〜発表した」、その発表内容を伝える記事です。あたかも「20日前後」と公式に発表したかのように書くのは、虚偽の報道と言っていいのではないでしょうか。
ただまぁ、ここまでは「もう引っ込みがつかないんだろうな」と、あえて取り上げなかったんですよ。
そして7日深夜の余震によって、新たに架線等の損傷が見つかった。おそらくはこの機に、復旧見込みを他紙(というかJR発表)と揃えていくのだろう……と思いきや。
東北新幹線の東京―新青森間の全線再開は4月末から5月初旬になる見通し」(読売新聞)、「5月初めまでに仙台―一ノ関間も再開し、全線復旧させる見通し」(河北新報)、「同社は全線での再開について、4月末から5月初旬になるとしている」(時事通信)と他紙が伝えるなか、【斎藤正利】記者は「今月末になる見通し」と書きます。

東日本大震災:福島−仙台間でリレー号を運転…JR東日本
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110412k0000m040056000c.html

JR東日本は11日、東日本大震災で寸断されている東北方面の運行計画を発表した。

東北新幹線那須塩原−福島間が12日、福島−仙台間は27日ごろ運転再開。仙台方面は12日以降、在来線の東北線を使って福島−仙台間に臨時快速「新幹線リレー号」を上下16本運行し東京−仙台間を最速3時間2分で結ぶ。発生から33日目で首都圏から新幹線と在来線を乗り継いでの被災地入りが可能となる。

東北新幹線の仙台以北は震度6強を記録した7日の余震で新たな損傷などが360カ所確認され、修復が必要な個所は計440カ所と余震前の約5倍に膨れ上がったため仙台−一ノ関間の運転再開は今月末になる見通し。

一ノ関−盛岡間は24日ごろ、盛岡−新青森間は13日に再開。東京−新青森間の全線再開は今月末をメドに復旧作業を進める。
【斎藤正利】

どうあっても、他紙とは違うことを書きたいらしい。しかし「5月初め」を記事から排除することに、一体どれほどの意味があるのでしょう? 大体、くどいようだけどこれは「JR東日本は 〜 運行計画を発表した」、その計画内容を伝える記事だろうに、一体なんの権限で「5月初め」を排除するのか。ここまでくると、狂気としか言いようがありません。
『過って改めざる、これを過ちという』