仮面ライダーW

前回の和菓子屋といい、ラストは「万事解決めでたしめでたし」にはせず、苦みのある後味を残す方針の模様。それはそれでいいけれど、今回はそれでかえって無理が出ているような…。「議員を辞めた」というのは、自分のエゴのために娘を利用し、生命の危険にさえさらしたことを反省してのことと理解できるのだけれど、なんで第二風都タワー建設計画は無期延期になったんだか。ガイアメモリ製造工場のほうにしても、結局はその存在すら知られなかったんだから壊し損だよな(まぁアノマロカリス男の口からバレる可能性を恐れての処分なんだろうけど)。
そこらへんの幕の引き方に不満はあれど、あとはおおむね面白かった。最大の肝は「仮面ライダーが父親だという嘘をつき通すか、それとも真実を話すのか?」だったわけですが、翔太郎・フィリップ両方のキャラクターを立ててその課題をクリアし、「仮面ライダーWの使命が、またひとつ増えちまったってことさ」で締めるというのは巧い落着点だなと思います。
フォームチェンジも今回は納得。これまで「ルナXフォームはとにかく伸びたり曲がったりする」というのを見せてきたから、人質を盾に取られた場面でルナトリガーにフォームチェンジ、曲がるビームで敵を討つというのはなかなかにスマートでした。