- 作者: 熊倉隆敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: コミック
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前にもチョロッと書いたけど、現にもっけの類が見えることと、思春期の不安定な心理によって異形が見えること(そして真に見るべきものから目をそらすこと)とが物語上できれいに融合していて、正統派の成長物語というか克己の物語になっています。
もし静流が「みえなくなる」話があるとすれば、それは「乙女」でなくなる話だよなーと期待して、いや心配していたのですが、そこらへんも御崎さんとの絡みでした(絡みといってもそういうのではない、念のため)。
静流「貴女に何が分かるの!」
御崎「分かるよ。私には分かる。貴女の鏡だもの」(6巻p115)
を受けて、
御崎「アンタに私の何がわかる」
静流「分かるよ。御崎さんが言ったんじゃない、鏡だって」
と9巻ではこうくるわけですが、まーこのふたりは好対照というか見事な鏡面反転です。本人同士のみならず、静流のおじいちゃんに対する御崎さんのお祖母様も対照的で、このあたり非常にカッチリと物語が構成されているという印象。以前私は「こうなると完結はおじいちゃんが亡くなるときなのだろうか」などと書いたのですが(06年11月23日付)、そういうストーリーラインを踏まえつつ、予想を上回ってくれました。週末は1巻から読み返そうかしらん。
どうでもいいけど、主人公の苗字が「檜原」で最終回のタイトルが「ヒノデ」だからてっきり東京の西のほうが元ネタかと思っていたら、檜原村ではなく檜原神社が由来だと判明。つか「ひのはら」ではなく「ひばら」だったのか。これまでもどこかに読み仮名が振ってあったはずだけど、ずっと「ひのはら」だと思い込んでいた。
- 作者: 山田芳裕
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: コミック
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こっちはこっちで中盤のクライマックスなもんだから、もうお腹いっぱいです。クライマックスというか、「第一部完」と言っていいくらいの千利休切腹の顛末。豊臣秀吉と千利休、そして古田織部の、史実と創作とを交えた複雑な心情描写にとにかく圧倒されます。歴史上に燦然と名を輝かす秀吉と利休に対する、名を残してはいるけどふたりに比べたらマイナーな古織の立ち位置が実に巧妙。
- 作者: 若木民喜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/07/17
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連載は現在ちょっと舵取りを変えてきているので、この後のけいおん♪編あたりまでが、いずれ「初期の基本フォーマットエピソード」と呼ばれたりするるのかもしれません。
神聖モテモテ王国[新装版]5 (少年サンデーコミックススペシャル)
- 作者: ながいけん
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/07/17
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恋愛大将にはぜひ「神のみぞ知るセカイ」にゲスト出演して欲しいものだ。
- 作者: 田村隆平
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/07/03
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あ、「べるぜバブ」の話だっけ。そういう「ジャンプ」の土壌から芽を出した新人の初連載の初単行本です。この漫画、いまの連載分こそ少々パターン化されているけど、1、2話はとにかく予測不能ですごかった。シュール系の唐突な展開、ナンセンスギャグをつかみに使いつつ、話は整然とつながっているあたりに新人離れしたセンスを感じます。
トランスフォーマー スターゲート戦役 (ブレインナビ コミックス) (BN COMICS)
- 作者: 津島直人
- 出版社/メーカー: 文苑堂
- 発売日: 2009/06/17
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