バンブーブレード

#21「川添珠姫と鈴木凛
たまちゃんは部活が無いときは道場の手伝いをしている、という設定は忘れてますか?
「たまちゃんは強い」という設定は確かに根拠不要の大前提ですが、だからといって「何もせずとも強い」わけでは決してない。「当人には何もしてないも同然だが、実は名の知れた剣道家たる父の下で毎日とてつもない稽古をこなしている」でないと、どうにもキャラがペラい印象になります。
「いくら同好の士がいるとはいえ、それでつい徹夜をしてしまうほど自己管理能力に欠けるとは思えない」とか、「そのまま撮影に付いていくのは変」とか、さすがにそこまで言うつもりはないけれど……。うーむ、何というか、話の流れ自体はこれでいいとしてもだ。たまちゃん自身なりお父さんなりに、道場のことについてひと言でも言及して欲しかった。
なまじ、ミヤミヤの走り込みやユージの素振りなど、他の部員の自主トレが描かれてるから、たまちゃんの完オフ状態はものすごく気になります。
それと、クセのある新キャラたちとご都合主義的な偶然の出会い方をさせておいて、結局は関東大会に物語を収斂させるというのもどうなんだろうと…。つか、インハイが終わったばかりでもう関東大会ってのも違和感があるのですが、現実の大会の年間スケジュールもそんなものなんでしょうか。
「一度負けたほうがいい」とのキーワードを、無敗無敵のブレイバーが好きな珠姫VS負けて這い上がるシナイダーが好きな凛、という主人公VS好敵手の二重構造に乗せたあたりは相変わらず見事だなと思うのですが……。
総じてよくできた、楽しい作品だと評価したいのですが、今の展開にはどうしても違和感が先行する。