勝っても負けても

とりあえずTBSは勝ったなぁ、と。
だって気になるでしょ? 観るでしょ? 次の試合。
単に勝つよりよほど話題になる疑惑の判定。元々は興味のなかった人間もこれで亀田興毅を認知するようになった。そうして、「強い亀田に興味がある人」のみならず「弱い亀田が無様に敗れ去る姿を期待する人」すらも、次の視聴者層へと取り込んでしまった。この試合、もしもちゃんと負けていたなら、後者の数は今ほど多くはなかっただろう。
晦日とかいう初防衛戦はそれなりの興行成績を収められよう。勝てば御の字だし、KO負けに終わったところで、さらにその次くらいまでは人々の関心を引っぱれる。おまけに、長兄がダメでも次男もその下もいる。仮に興毅が負けても、その数年後の「兄が果たせなかった夢に弟が挑む!」なんて、いかにも日本人好みの浪花節が想像できてしまう。
関係者があらかじめ、試合結果をどこまで予想していたかなど知る由もないが、かなりの「試合巧者」がいると私はみた。