ゾイドジェネシス#45「遺産」感想

ソラシティの様子と「神々の怒り」後の戦争、そしてジェネレーターの成り立ちとをドカッと説明した回。ドラマ性は希薄でしたが、キャラの立て方に小味が利いていてそれなりに見応えあり。こういう回は……と思っているとやっぱり西園悟脚本だった。

【ルージ】
ザイリンの処遇、戦場で会うときはためらわず殺す気満々でも戦いが終わってケガ人として横たわっていればちゃんと治療をするのね。正直ちょっと甘い気はするが、ソウタのときから一貫してそういう態度なので違和感は無かった。その他、「ご先祖様の街が見たかった」と好奇心旺盛なところをみせたり、ソラの市民と地上の民はよき隣人になれるかという問いに「人それぞれだと思うけれど、俺とロンは仲間になれました」と模範的な返答をしたり(つーか頬を赤らめるなロン)、図書館では「す、すごい、本だ!」と本好きなところをみせたり、その本で地道に勉強をしたりと、まぁ戦闘がない分、これまで語られたルージの特徴がてんこ盛り状態。ラストはジェネレーター修理職人となって世界を旅する?

【その他の人たち】
ほとんど活躍の無かったキャラにしても、全身から隠し武器を取り出す様がエロエロなコトナ、ディフォルメ顔連発のミィ、何故か書き物をしているラ・カン、「大丈夫、楽勝楽勝」「ボクは平気だけどぉ〜?」と小生意気なところが蘇りつつあるソウタなどなど、細々とした描写でキャラを立ててきた。まあ一方で、「ついで」で病気を治されてしまうセイジュウロウとか、「はい、クロラプター!」ザイリンとかもいましたが。

ゾイド
圧倒的に強いデカルトドラゴン。ソラシティの力を見せ付けるには良い演出だったが、リーオでもないのにグイ隊を一撃で倒せていいんだろうかという気も(それとも一見ビームのようでいて、実はリーオ弾なのか?)。
ソラシティの検査で規格外ゾイド核反応を見せるムラサメライガー……はいいとして、暴走機能のあるデッドリーコングが特別扱いされなかったのは意外。背中の「彼」の設定に至っては、どうも無いことにされたようでちょっと残念だ。
本編の締めは超巨大なムカデ型地上空母ゾイドの行軍。完全アニメオリジナルのゾイドって、ひょっとしてゾイドアニメ史上でも初めて? ジーンは一体いつのまにあれだけのものを建造していたんだ!? というツッコミはさておき、最早反乱軍なぞは眼中にない模様。ま〜、残り5話だからねえ。