劇場版機動警察パトレイバー

年末にファミリー劇場で放映されたのを視聴。あの時代にOSの重要性と危うさに着目していたという先見性や、東京論(ってのも既に死語だね)・都市論の展開にももちろん価値があるのだが、なにより劇映画としての、娯楽作品としての完成度の高さに感心する。一見さんにもちゃんとわかるようになってるし。ただ、香貫花の登場だけは唐突か。冒頭での零式登場シーンに1課の隊員を1人出しておいて、方舟への上陸にも1課からの増援としてそいつが帯同して、土壇場で零式に乗り込んで……というのがスッキリしたはず。ま、ビデオシリーズのファンへのサービスも必要だったのでしょう。「2」は「2」でよく出来ているんだけど、娯楽作品としては地味すぎるし、ストーリーは複雑というかサブプロットが多すぎるんだよね。舞台装置にしても、取り壊された銭湯や窓から更地が見える民家に比べると、「水路」だとか幻の新橋駅だとか、なんだかえらく陳腐だし。