ゾイドジェネシス#19「紅蓮」感想

冷酷非情なゲオルグは、ラ・カンたちは既にいないというのにピクル村を焼き払おうとする。村を救うべく一行は戻ってきたものの、あまりに強いゲオルグのバイオトリケラに苦戦。ラ・カンが絶体絶命の危機に陥ったその時! 
透過光のカタマリが右に左に動いて ……もとい、ムラサメライガーハヤテライガーにエヴォルトして強敵ゲオルグを倒す、というお話。
この一カ月くらいはそこそこのクオリティを維持していたが、またも製作体制のキツさが露呈。前回のおさらいと回想シーンでの時間稼ぎは芸がないわ、肝心の新主役「ハヤテライガー」のお披露目は、透過光のカタマリが右に左に動くだけだわでずいぶんと寂しかった。
【ルージ】
後先考えずにピクル村へ戻るあたり、ゼルフトの街での教訓が生きてないような気がするが、まぁあの場は仕方あるまい。今回がハヤテライガーの初登場だったが、やめろぉーーーー! と叫んでから、戦闘が終わってハァハァするまでルージの描写は一切無く、ライガーが勝手に戦ったかのようにも見える。それこそレイズナーのV-MAXのような機能なのかも?
【ラ・カン】
セイジュウロウの剣を振るうことで、己の回復具合を確かめるあたりが渋い。それにしても、「ディガルドは戦略的に意味の無い村を攻撃しません」という信頼(笑)の仕方はどうかと思うぞ。
【ゲオルグ
現に、戦略的に意味が無かろうが「ディガルドに害を為す怖れのある者は、このゲオルグが徹底的に葬り去る!」 って人がいるわけで。随分と頭の悪い悪党になってしまった感のあるゲオルグだが、「私は総司令ジーン大将よりラカンを倒せと命じられている」〜「総司令の命令は絶対です」の会話から考えるに、ジーン大将が絶対者として強権を振るう国家であり、ゲオルグはただその国家体制にひたすら忠実なだけだったのだろう。
またストーリー上、ルージが初めて明確に「人を殺す」話でなければなかったために、ゲオルグは殺されても仕方ないような悪人に描写されたのだろうとも思う。「蒼き流星SPTレイズナー」でいうならゴステロ、「超人機メタルダー」でいうなら暴魂ヒドーマンに相当?