ゾイドジェネシス#13「支配」

「返事は「ディガ」だ!」
(…ハァ?)
「どうした!?」
「ディガ!!」
ついに明かされた「ディガ」の謎。いや実際、「日常習慣からの占領支配」ってのはリアルというか、ちょっと背筋が寒くなる。「勝手に泣くな! 涙の一滴ですらディガルドのものだということを忘れるな!」も、やや陳腐ながら恐ろしく理不尽な台詞で怖いコワイ。
そんな流れで、ディガルドによるゼルフト支配にルージたちは直面する、というお話。ディガルドにまつわるあれこれを明かすことに終始し、ルージたちは基本的に見てるだけ。山場無しで1話終わってしまった感がありますが、1年のシリーズのなかではかなり重要な話のようだ。

世界観
ついに明かされた? バイオゾイドパイロットの謎。適性のある者をある程度訓練した後、やはり脳改造か何かで……なのだろうか。まぁ、その割にはモルガのパイロット(もとより適性があって既に操縦できる)は容赦なく殺しているが。判別に使っている石や、ルージが建築現場で見上げていた光る黒い石板が何なのかも含めて、追々明らかになるのだろう。
ディガルド驚異の技術力は、ルージも思わず感心するほど。まさに「ディガルドは一体、何をしようとしているのだろう?」。単なる領土拡張だけが目的ではない?

ルージ
なんとゾイドパイロット不適合。「ムラサメライガーにしか乗れない」という伏線の再確認であるだけでなく、占領下の街で仲間と別れて行動する話運びとしても巧みだった。
ディガルドってすごいですね」と言っているときの、本気で感心している表情も「頭のいい子供」らしかった。収容所の惨状よりもそっちかよ、という気はちょっとするが(苦笑)。

セイジュウロウ
変なSEとともに中途半端な残像を残しながら不自然な横スライドでルージの前に滑り込んできたことに、申しわけないが、吹き出した。ルージぼこぼこもやり過ぎだし、そのうえ「セイゴロウ」って……。

オルグ
冒頭、義手マシンガンという小道具と、元町長に対する冷徹な態度の合わせ技でキャラを立ててきた。「大人しくしていれば悪いようにはしない」は嫌味ではなく、本気で言っているような印象も。「ディガルドに挑んだ者がどうなるかを、知らなければならない!」あたりは、常に無駄な余裕を見せていたザイリンとも対比にもなっている?

元・町長
冒頭、なんぼムカついたからといって、あの場でいきなり襲いかかるのはどうかと思うが。

ゾイド
驚いたことに主役組は一切出番無し(回想シーンに新規カットが含まれていた?)。トミーに怒られそうだ、と余計な心配をしてしまう。その分を補って余りある活躍をした(?)のがモルガ。180度急速旋回から大砲を放り出して逃げる描写もいいが、ジャンプして地中に逃れようとするあたりはかなり意表を突かれた。しかしそこで角を伸ばして(飛ばして、か)射止めるバイオトリケラにはもっと驚いた。モルガ相手の迎撃〜殲滅戦だったとはいえ、「ゲオルグ強し!」を印象付けてくれた。
どうでもいいが、モルガがもし旧カラーのままだったら一見バイオゾイドだったな。